「東京芸人ではなく…」コットン、初のNGK単独に意気込み

2023.4.10 18:15

お笑いコンビ・コットン(左から西村真二、きょん)

(写真3枚)

ドラマ性のある絶妙なネタを作る西村真二、そして抜群の演技力を誇るきょんからなる、お笑いコンビ・コットン。『キングオブコント2022』で準優勝を果たし、テレビ番組などの露出が一気に増加。出演番組で「『キングオブコント』の実質優勝はコットン」発言などで笑わせているが、その言葉の真意とは? 近況も含め2人に話を訊いた。

■ 「実質…」、圧倒的に負けたから言える(西村)

──5月に「なんばグランド花月(以下:NGK)」で単独公演の開催が発表されました。お2人の「陽キャ」旋風が徐々に大阪にも吹き荒れそうな感じですね。

西村:そうですね、いよいよ動くときが来たっていう。業界でも珍しい「W陽キャ」なんで。とんねるずさん以来じゃないですか?(笑)

きょん:明るくても裏で暗い人もいますしね。僕らは楽屋でもめっちゃ騒いでますから。

──初のNGKということで、意気込みを伺いたいです。

西村:NGKは夢の舞台であり、登竜門。2019年に『NHK新人お笑い大賞』で優勝して、『ABCお笑いグランプリ』でも4度決勝、『キングオブコント』準優勝で力をつけてきた自負はあります。このタイミング以外なら、ちょっと背伸びしていたかなって。今回は挑戦っていう意味合いもありますよ。

きょん:だからさ、2016年にニューヨークさんが初めてNGKで単独やったときは『おいおい、ちょっと早いぜ』って感じたよね?

西村:お前ってそんな誰かを傷つける芸人だったっけ?(笑)こんなに毒があるきょん、11年で初めてですよ。大阪でのインタビューで舞い上がっちゃってます。もちろんそれは冗談ですけど、東京のコント師らしさというか、作品として90分で笑かす、気付いたら1本取られてる・・・寝技の大会みたいなね。コットンとしての「型」を見せたいです。

──テレビ番組などの露出も増えてきましたよね。以前テレビ出演されていた際、きょんさんは「もし冠番組を持つことができるなら番組名は『コットンのたいよう(太陽)』にしたい」とプランを打ち明けていました。

西村:いやぁ、さすが俺の相方だな。『コットンのたいよう』か・・・。だって太陽ってさ、無重力、無酸素のなかで燃え続けている唯一の球体。つまりオリジナリティってことでしょ。太陽の熱がなければ地球上の草木も生えないし、人間も活動できない。太陽って自分のパワーでまわりに力を与えている。コットンもそういう存在であろうというメッセージなんだよね。俺はお前が相方であることが誇らしいよ。

きょん:ちょっと待って、そんなこと全然考えてないから(笑)。咄嗟に出ただけだよ。(西村に腕をつかまれてガッツポーズを強要され)おいおい、取材中に手をあげさせるな!

■ やる側としては全然別物。めちゃくちゃ緊張(きょん)

──コンビとしては2022年『キングオブコント』準優勝、きょんさんはピンで2023年『R-1グランプリ』準優勝と、今のお笑い界の賞レースはコットンに追い風が吹いていると思います。今後の賞レースの主役候補ではないでしょうか。

西村:『ワンピース』のルフィも同じ敵に必ず2度負けて、3度目で勝ちますからね。僕らも『キングオブコント』『R-1』であと一歩で負けて、じゃあこの次は・・・という気持ちがあります。5月の単独もすべてコントの予定で、今年の『キングオブコント』にちゃんと結びつけていくつもりです。

──『キングオブコント』放送後には、準優勝ながら王者のビスケットブラザーズさんよりツイッターのトレンド上位を占め、お2人もバラエティ番組に出演した際は「実質『キングオブコント』の優勝は自分たち」という発言もされていますよね。

西村:あれは番組を盛り上げるリップサービスですよ! ビスブラさんに圧倒的に負けていたからボケで言えるんです。もし僅差だったらそうは言えないですよ。ビスブラさんの1本目のネタ『野犬』なんて、拍手笑いのBGMが流れているんじゃないかってくらいすごくって。あのウケには全然敵わなかった。

きょん:3月に大阪で『再試合』というツーマンライブをやって、そのときお互いのネタをシャッフルして披露したんです。僕らは『野犬』をやったんですが、台本を読んで死ぬほど笑いましたから。

西村:ただ、ネタの質が違うのかなって。台本そのものでは負けていないと思っています。

──『R-1』では、きょんさんがファーストステージで披露したネタが、コンビネタの改編だったことも賛否を集めましたね。コンビネタをピンで見せるのも、テクニック含めて非常に難しいとは思いますが。

きょん:目の前に相方がいるか、いないかで掛け合いがかなり変わりますからね。ありがたいことに『キングオブコント』をきっかけに仕事が増えた分、『R-1』のネタを体に落とし込む調整作業が本当に大変でした。あのネタは「音」きっかけが多いから、ひとつミスると全部が壊れちゃう。コンビでやっていたネタだけど、やる側としては全然別物。だから本番前はめちゃくちゃ緊張しました。

西村:まじで輝いてたよ。本当に最高だった・・・写真撮っときゃ良かったわ。

きょん:あんまいねぇよ、こんなに相方アゲるやつ(笑)。

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