生まれ変わった大阪・千里中央公園「主役はあくまで地域住民」

2023.4.1 08:00

(左から)オープニングセレモニーに参加した豊中市のゆるキャラ・マチカネくん、「NTT 西日本」関西支店長・小川成子さん、「エイチ・ツー・オー リテイリング」代表取締役社長・荒木直也さん、豊中市長・長内茂樹さん、「ローソン」代表取締役・竹増貞信さん、豊中市の子どもたち

(写真9枚)

豊中市民の憩いの公園「千里中央公園」(大阪府豊中市)に、新施設「1000RE SCENES(センリ シーンズ)」が3月30日にオープンした。自治体と民間企業が連携し、より活用される公園を目指すという。

同公園は、千里ニュータウンの建設に伴い1968年に開園。緑あふれる敷地内には、広い芝生広場や散歩コース、ローラー滑り台などがあり、多くの市民に親しまれている。天候に恵まれた取材当日も、満開の桜の下でお花見や散歩を楽しむ人で賑わっていた。

新施設は、旧公園管理事務所をリノベーション。炭火焼きグリルや有機野菜をメインにした料理が楽しめるイタリアンカフェ「センド」、アバターがセルフレジをサポートしてくれる関西初の「ローソン」、スタイリッシュなアウトドアグッズの販売や公園利用の相談に乗ってくれる「ラボ」、コンポストの設置やハーブを育てる「ガーデン」で構成される。

同プロジェクトの代表を務める「エイチ・ツー・オー リテイリング」の荒木直也社長は、「主役はあくまで地域住民のみなさま。この人たちをいかにサポートするか、知恵を出し合って、笑顔と元気があふれる新しい公園のスタイルを、千里中央の地から開発していきたいと考えています」と事業への想いを力強く語った。

敷地横を散歩していた夫婦は、「この辺に住んでると、広くて緑があるから遊ぶのにもってこいの公園なんですわ。娘に新しい施設ができるって聞いていて・・・千里南公園もカフェができて流行っているし、きれいで環境が良くなるし最高じゃないですか。子どもさんも多いから、若い人にいいと思います」とにこやかに話した。

カラフルな建物の「ラボ」では、「アーバンリサーチ」の新ガーデンブランド「TINY GARDEN PRODUCTS」が販売されるほか、公園の使い方について地域住民と「作戦会議」をする団らんスペースが設けられている

また、小学生の女の子とお花見に来たという母親は、「毎年桜を見に来てて、いい天気やしシートとお弁当を持ってきました。この子が幼稚園の頃は、奥のローラー滑り台のところで友だちとよく集まっていましたね。これまで何もなくて、自販機がちょろっとあるくらいやったし、コンビニも遠かったし、すごく便利になると思います」と、新施設の誕生を歓迎した。

カフェやコンビニは利用がイメージしやすいが、今後の活用が注目されるのが「ラボ」の存在。建物内には、テーブルと椅子、キッチン、アウトドアグッズを販売するスペースがあり、公園利用の相談を受けるパークコミュニケーターが常駐。すでに、紙飛行機を飛ばす会、ヨガ・ハンモック体験、ゴミを拾いながら友だち作りをするイベントなどが決まっている(4月2日開催)。

「あくまでも企画するのは地域住民さんで、私たちは裏方になります。何をすれば良いかわからない人に、企画作りからサポートもします。気軽に立ち寄ってもらえれば」と、パークコミュニケーターは話す。

オープン前のワークショップで、カラフルなドロップのようにペイントされた建物から、今後どのような公園活用が生まれるのか注目したい。営業時間は、「イタリアンカフェ センド」昼11時〜夜10時、「ローソン」朝9時〜夕方5時、「ラボ」朝10時〜夕方4時。場所は第1駐車場北隣。

取材・文/太田浩子

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