「天才すぎ…」オタクが日常に擬態できる、推し活バッグが話題

2023.4.29 20:15

「擬態モード」と「推し活モード」に切り替え(提供=エレコム)

(写真4枚)

アニメや漫画、アイドルなど「推し」がいる人にとってグッズの収納や持ち運びは悩みのひとつ。なかでも、推しの缶バッジやぬいぐるみで彩った「痛バッグ」を携えてライブやイベントに参加する際、どうしても周囲の視線が気になってしまう・・・ということもあるはず。

そんな悩みを解決するアイテムが、PC機器でお馴染みのメーカー「エレコム」(本社:大阪市中央区)より発売され、SNSで注目を集めている。

その名も「推しごとバックパック」は、一見普通のリュックサックに見えるが、着脱可能なフロントパーツを取り外すことで透明窓があらわれ「推し活」モードに早変わり。場面に合わせて日常仕様と推し活仕様に切り替えることが可能だ。同製品に込めた思いやこだわりを、開発者に訊いた。

自身もオタクだからこそ、推し活で感じたこと

──SNSでも「それとなく普段使いできるのいいね」「天才すぎませんか?」などの声が相次いでいますが・・・開発に至った経緯を教えてください。

今や誰もがサブカルチャーに触れている時代。いわゆる「オタク市場」は成長市場といわれています。しかし、TPOを考えることは推し活において最大の壁となっています。弊社の使命は、人々の生活をより快適にする製品を生み出すこと。発起人である私自身含め、推し活がライフワークになっている方には、気兼ねすることなく楽しむための解決策が必要だと考えました。

──SNSでは「オタク心理を理解しすぎ」といった意見も見かけたのですが、もしや開発陣に推し活をしている方がいたり?

はい、私は重度のオタクだと自負しています(笑)。漫画・アニメはもちろん、SF・歴史ジャンルも大好きで、加えてここ数年はVTuberにどっぷりはまっています。

──やはり「オタク」側の気持ちが分かるからこその製品だったんですね!

そうですね。私自身、イベントがあれば全力で推し活を楽しむものの、ライブ遠征の道中や日常生活でグッズを身に着ける際に「少し気が引ける」「ちょっと恥ずかしいかも」と感じることもありました。

■ 綿密なリサーチをもとに誕生、実用性の低さを解決

──そんな実体験をもとにしているなら、高い機能性にも納得です。注目のポイントを教えてもらってもいいでしょうか。

まずは「収納力」。街に出かけるといつの間にかグッズをたくさん買ってしまっている方、遠征で一泊程度の遠出をする方、普段から荷物が多くなりがちな方など、たくさんの荷物を過不足なくしっかりと収納できるサイズにしています。

さらに、痛バッグとしてのカスタマイズ性の高さを重視した「簡易2気室構造」のポイントのひとつ。「メインコンパートメント」には缶バッジやチェキ、ぬいぐるみ系のマスコットなど厚みのあるものを収納できます。一般的な痛バッグはそのような使い方をすると日用品の収納が二の次になってしまいますが、バッジやストラップを取り付けるための仕切りパーツを可動できる仕様にすることで、コンパートメント内を簡易的に上下2気室に区切れるようになっています。

──おお・・・。

ほかにも「サイドアクセス構造」「ガジェット収納・保護」「サコッシュ分離機能」「レインカバー付属」「本体背面の大型スリーブポケット」と、推し活と日常、両方で活躍できる7つの機能にこだわっています。

バッグを下ろさずにドリンクなどを取り出せるファスナー付きのポケットや、スマホやタブレットなどガジェットを細かく分類できるポケットも(提供=エレコム)

──開発者サイドに「推し活」上級者がいるだけあり、すごいこだわりようですね・・・。開発にあたってのリサーチも気になります。

世のなかにある「痛バッグ」アイテムを調べ上げ、各アイテムに対するユーザーの声を洗い出しました。そうするなかで収納力・整理力の低さや普段遣いの難しさという「バッグとしての実用性の低さ」が見えてきました。

そこに「痛バッグで外出したいけれど、少し恥ずかしい」という開発者の体験をくわえ、悩みを解決するための機能を盛り込みました。

──なるほど。開発において、もっともこだわった点を教えてください。

あくまで「バッグ」である以上、バッグとしての利便性をないがしろにするわけにはいきません。反面、痛バッグとしてのカスタマイズしやすさを追求しなければ、オリジナル性の高い痛バッグを作ることはできないでしょう。同シリーズにおいては、この2点の両立こそが何より重要だと位置づけました。

第1弾の反響を受け、カラーバリエーションも6色に(提供=エレコム)

──オタクユーザーを狙いうちした今回の「推しごと」シリーズですが、反響はいかがでしたか?

バッグには、私自身が抱く「オタクとしての理想」を具現化した仕様を盛り込んでいます。自分が「オタク代表」というわけではもちろんありませんが、同じニーズを持った方は存在するはずだと思っていたため、実際にそういった反響をいただいたことはうれしかったです。

SNS上でみなさまからいただいたご意見で特に印象的だったのは「普通に使いやすそう」というお声です。同時に、日ごとに少しずつ増えていく「こんな痛バッグを組んでみました!」というご報告も、うれしく拝見しております。

──ちなみに、今後新しいシリーズなどは予定していますか?

開発段階ではバッグに絞っておらず、さまざまなグッズ形態を想定していました。なので、今回の反響をはずみに、バッグはもちろんそれ以外のアイテム追加などさらなる拡充をしていきたいです。「推しごと」シリーズの今後に、ぜひご期待いただければと思います!

現在発売中の第2弾「推しごとバックパック」の価格は、Lサイズが14480円、Mサイズが12480円(どちらも店頭実勢価格)。Mサイズに限り、パステルブルーやパステルピンクなど6色から選ぶことができる。

取材・文/つちだ四郎

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