映画「はざまに生きる、春」、主人公の画家は宮沢氷魚を当て書き

2023.4.11 21:27

映画『はざまに生きる、春』の舞台挨拶に登壇した主演の宮沢氷魚(左)と葛里華監督(右)(4月11日・大阪市内)

(写真3枚)

若手画家と雑誌編集者の淡い恋を描いた映画『はざまに生きる、春』の舞台挨拶が4月11日、大阪市内の映画館で開催。主演の宮沢氷魚と葛里華(かつ・りか)監督が登壇し、作品の見どころを語った。

天才的な画の感性を持つ屋内透役を宮沢、出版社で働く小向春役を小西桜子が演じており、脚本・監督は、今作が初のオリジナル長編作品となる葛が務めた。同作品は、映画コンペ企画「感動シネマアワード」でグランプリに輝いた脚本で、葛の体験を元に脚本が書かれており、透は宮沢を当て書きしたものだという。

■ 監督から感じたキャラクターへの愛

同コンペで審査員も務めたという宮沢。宮沢は、「想像以上にたくさんの脚本が届きました。そのなかでも、葛さんの作品が一番印象に残った。キャラクターや登場人物への愛情がとても深く、この方なら信頼できるし、これだけの情熱を注ぎ込んだ作品を映画化して、ぼくたちの力でみなさんに届けたいと思った」と経緯を話した。

「発達障害」を持つ透について宮沢は、「透くんは発達障害の特性を持っているので、葛監督や医療関係の方々からいろいろお話をお聞きしました。どういう風に言葉を発するか、どういう動きをするか、そういった部分をいろいろ吸収して、透を作り上げた」と役作りを振りかえった。

宮沢への演出指導について葛は、「もともと、宮沢さんに透を演じて欲しいと思ってキャラクターを作った。宮沢さんが放つ透明感や澄み渡ったやさしさを全面に出せるようなキャラクターになったら良いなと思いました」と話した。

■雨のなかではしゃぐ透の純粋さに感動

印象に残っているシーンについて聞かれた宮沢は、「予告にも入っているんですが、雨のなかで透くんがうれしそうにはしゃぐシーンが大好きです。子どもの頃は雨が降ったらテンションが上がっていたのに、大人になると『面倒くさいな』って思う自分がショックだった。あのときの純粋な自分はどこにいってしまったんだろうって。透くんみたいに、なにごとも楽しめるところに、僕はすごくうらやましさを感じる」とキャラクターへの思いを語った。

また、相手役を演じた小西について、「桜子ちゃんは感情的なシーンが多く大変だと思ったので、オフの時間は仲良く遊ぼうと思って。変顔になるアプリを使って遊んだりしました。オフの時間は笑いが絶えなかった」と裏話を披露した。

葛は、「映画は宮沢さんが選んでくださって始まった。映画は人の元に届いて完成だと思うので、皆さんに見ていただけてうれしい。見てくださった方が温かい気持ちになって欲しい」とアピールした。同作品は、5月26日より公開される。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本