久本雅美が語る、等身大の64歳「原点は何と言っても舞台」

2023.4.20 20:00

舞台『垣根の魔女』で主演をつとめる久本雅美

(写真7枚)

■ 「大阪を飛び出したのは、舞台の女優さんになりたかったから」

──久本さんもずっと舞台に立ち続けていらっしゃいますね。

私は大阪生まれの大阪育ちですけど、大阪を飛び出したのは、「劇団東京ヴォードヴィルショー」という劇団の舞台を見て衝撃を受けて、舞台の女優さんになりたいと思ったのが一番の理由です。東京ヴォードヴィルショーに3年いて、その後「WAHAHA本舗」という劇団を(自分で)作ってやっているわけですから、私の原点は何と言っても舞台です。

そのなかで、ありがたいことにテレビとか、いわゆるマスメディアに出させていただいているわけで。もちろんテレビのバラエティーなども大好きですし、その面白みとか、醍醐味もありますけども、根底はやっぱりライブ感。お客さまに目の前で自分のパフォーマンスなり、芝居を見ていただくことが私の一番の喜びであり、私自身の原点です。

テレビで活躍しながらも、改めて「舞台女優」という自分の在る場所について語る久本

──舞台で一番大切にしていることは何ですか?

全力投球ですね。毎日毎日、お客様が違うので、一期一会じゃないですけども、喜んでいただくために、毎回、気合い入れています。誠実にお客さまと向き合うことが、私のなかで大事にしていることです。だから、毎日、毎日、緊張します。舞台に出て行ったらパーン!って弾けるんですけども、毎回、「セリフ飛ばしたらどうしよう」とか、「あそこはうまくいくかな」とか思って、本当に緊張しますね。いい意味でね。

──『垣根の魔女』は大阪松竹座100周年記念公演です。節目の公演に出られるにあたってのお気持ちを最後に教えてください。

本当に光栄です。100周年という大事な公演で、こうやってポスターでも真ん中に立たせていただいて、舞台に立たせていただくなんて、小学生の自分に言ってあげたい。「頑張れよー! 頑張ったらご褒美あるでー!」って(笑)。

大阪松竹座という伝統が滲み出ている素晴らしい劇場の正面玄関にも自分が映ったポスターがドーンとあって。亡くなったお父ちゃん、お母ちゃんにも見せたかったですね。うちのお父ちゃん、お母ちゃんが見たら泣いてると思いますよ。父母も天国で見てくれていると思いますけど、最高の親孝行やなと思いますし、今もお世話になっている方たちへの恩返しだとも思っています。

こんなにいい機会を与えていただいたので、生涯現役で松竹座に立てるように精進していこうって、また「よし、こっから出発やな!」と改めて身の引き締まる思いですね。頑張ります。


舞台『垣根の魔女』は久本雅美ほか、室龍太、渋谷天笑、大和悠河、ラサール石井らが出演。「大阪松竹座」(大阪市中央区)にて、4月21日〜30日に上演。チケットは一等席1万2000円ほか。現在発売中。

舞台『垣根の魔女』

会場:大阪松竹座(大阪府大阪市中央区道頓堀1-9-19)
期間:4月21日(金)〜30日(金)
料金:一等席1万2000円、二等席7000円、三等席4000円

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本