ローランサンとシャネルの接点は? モードで辿る展覧会が京都で

マリー・ローランサン 《マドモアゼル・シャネルの肖像》1923年 油彩/キャンヴァス パリ、オランジュリー美術館
Photo ©RMN-Grand Palais(musée de l’Orangerie) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
自由で開放感に満ちた1920年代のパリで活躍した女性、マリー・ローランサンとガブリエル・シャネル。画家とファッションデザイナーという異なる芸術家でありながら、交差するふたりを「モード」に絡めて読み解く展覧会『マリー・ローランサンとモード』が、4月16日から「京都市京セラ美術館」(京都市左京区)で開催されている。
パステルカラーをつかったフェミニンな作品で知られる画家マリー・ローランサン(1883~1956)は、1907年から画業をスタートしてキュビスムを経たあと、パリで成功を収める。一方、ガブリエル・シャネル(1883~1971)は、1910年代に帽子デザイナーとしてデビューし、働く女性が動きやすいシンプルな服を発表して人気を博した。
■ 1枚の画によって軋轢が・・・交差するふたりの女性芸術家
そんな同い年のふたりの接点として、最初に紹介される絵画が「マドモアゼル・シャネルの肖像」。ローランサンに肖像画を描いてもらうことが、上流階級の人々の間でステータスになっていたころに、シャネルがローランサンに依頼したものだが、この作品をシャネルが気に入らなかったことから描き直しを依頼。しかし、ローランサンが拒否したことで、ふたりの間に軋轢が生じたと言われる作品だ。
同時代を生きるふたりは、その後もさまざまに交差する。国籍や芸術が交流しあった時代に、ロシアバレエ団「バレエ・リュス」において、ローランサンは「牝鹿」の舞台衣装とセットを、シャネルは「青列車」の衣装を手がける。会場には、作品それぞれの資料や映像が展示され、対照的なデザインを見比べられる。
また、ふたりは「モダンガール」としての共通点もあった。モダンガールとは、第一次世界大戦あとの好景気のなかで女性の社会進出が進み、新しいヘアスタイルと軽やかなドレスを纏った活動的な女性たちのこと。会場には、ファッションデザイナーのポール・ポワレ、シャネル、マドレーヌ・ヴィオネらがデザインした当時のドレスやコート、帽子が展示されている。
ローランサンもまた、流行のスタイルを身に纏う女性だったことがわかる写真のほか、ファッションの重要アイテムだった帽子をかぶった女性を描いた絵画が多数紹介される。
■ 1920年代のパリを彩った今は無きふたりを、現代のモードが繋ぐ

最後のエピローグでは、ドレスがふたりをつなぐ。シャネルのデザイナーのカール・ラガーフェルドが2011年にローランサンへのオマージュを捧げたコレクションで発表したドレスは、ローランサンのシンボルカラーでもあるピンクをつかい、1920年代のシャネルのファッションを思わせるウエストマークのないストレートなラインが特徴。
ピンクのドレスを着た女性を描いたローランサンの油彩画「ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン」がならび、すでにこの世にいないふたりを現代に出会わせるような展示になっている。
学芸員の後藤結美子さんは、「数年前にフランスで回顧展が催されて、ローランサンが再び注目を浴びている状況にあります。展覧会の発想は、ローランサンとシャネルが今年、生誕140年に当たるということで、ふたりを基軸になにか展覧会が考えられないかというものでした」と、企画の経緯について説明。
続けて「シャネルは重要な人物ですが、同時代にポワレなどのファッションデザイナーが活躍した時代でもあったので、より総合的に『ローランサンとモード』という展示に結実しました。いろいろなジャンルが交流しあって花開いた、1920年代のフランス芸術を楽しんでいただければ」と話す。
フランスの回顧展の際に「日本人がローランサンを守ってくれた」という記事も出たほどローランサンのコレクションを持つ「マリー・ローランサン美術館」など、国内外のコレクション約90点で展示を構成。開催期間は6月11日まで(月曜休)、観覧料は一般2000円ほか。詳細は公式サイトにて。
取材・文/太田浩子
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