「平成中村座」に姫路が沸いた、21年ぶりのお練りに密着

2023.5.1 20:15

「みゆき通り商店街」(兵庫県姫路市)を練り歩く中村勘九郎(30日・姫路市内)

(写真12枚)

5月3日に開幕する『平成中村座 姫路城公演』に先駆け、中村勘九郎・七之助兄弟ら歌舞伎俳優たちによる「お練り」が4月30日に開催され、JR姫路駅~姫路城間にある「みゆき通り商店街」(兵庫県姫路市)を人力車に乗った俳優たちが縦断。商店街は歓声に包まれた。

■ 集まったのは約2万5000人!

大きな歌舞伎興行の前に、お祭りムードを高めるためにおこなわれる「お練り」。「平成中村座」としては、関西での開催が21年ぶりとあって、10時のスタート時には、このために遠方から訪れたファンから地元の方々まで、さまざまな年代の人たちが集合。最終的には、約2万5000人の人々が集まった。

10時頃にJR姫路駅前からスタートした平成中村座一行は「中村屋!」などの大向こうの声もかかるなか、あちこちに手を振りながらゆっくり巡行。俳優と観客たちとの距離が非常に近かったこともあり、カメラ目線をもらえただけでなく、なかにはハイタッチをしたり、会話を交わしたというラッキーな人もいたようだ。

「お練り」を心待ちにする地元の人たち(30日・姫路市内)

■ 「最高のお練りになりました」(勘九郎)

大きな混乱もなく、約30分をかけてゴールの「大手前公園」にたどり着くと、総勢7名の出演者たちが、集まった人たちに挨拶。勘九郎は「コロナ後初のお練りでしたが、詰めかけてくださったみなさまのおかげで、最高のお練りになりました。ひと月務める舞台の活力になりました」とお礼を述べた。

「お練り」に登場した「平成中村座」の(左から)片岡亀蔵、中村鶴松、中村橋之助、中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村扇雀(30日・姫路市内)

またSNSでも、その場に立ち会えた人々から「思ったより(役者が)近くて最高」「名前を呼ばれる方1人ひとりに丁寧に手を振ってくださってました」「(公演の)チケットは取れなかったので拝見できてうれしい」などの、興奮の声が並んでいた。

「姫路城三の丸広場」(兵庫県姫路市)が会場となる『平成中村座 姫路城公演』は、勘九郎と七之助のほか、中村橋之助、中村虎之介、中村鶴松、片岡亀蔵、中村扇雀などが出演し、『播州皿屋敷』(第1部)『天守物語』(第2部)という姫路城ゆかりの演目を上演。チケットは全日完売だが、当日立見券の発売が予定されている(詳細は公式サイトにて)。

取材・文・写真/吉永美和子

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