まもなく大阪開幕の「マチルダ」、怪演で話題の大貫勇輔が語る

2023.5.16 21:15

ミュージカル『マチルダ』でトランチブル役を演じる大貫勇輔(16日・大阪市内)

(写真3枚)

大河ドラマ『どうする家康』(NHK)など、近年映像作品でも存在感を発揮しているダンサー・俳優の大貫勇輔。まもなく開幕するミュージカル『マチルダ』の大阪公演を前に、5月16日に大貫が大阪市内で会見をおこなった。

■ 「セリフが定着したら、楽しくなってきて」

想像力豊かな天才少女・マチルダが、周囲の理不尽な大人たちに立ち向かい、自分の道を切り開いていくという、英国では有名な児童文学が原作。大貫が演じるトランチブルは、マチルダの最大の敵として立ちはだかる、屈強にしてクレイジーなキャラクターだ。5月初旬までおこなわれていた東京公演では、大貫の怪演っぷりが大きな話題となった。

大貫は当初「なにひとつ共感できなくて、本当にやれるのか? と不安になりました」ととまどったそうだが、「セリフが定着したら、感じがつかめて楽しくなってきて、本番の途中からは痛快でしかなくなりました。とはいえ、(相手役の)子どものことを考えだすと良心が痛むので、常に『絶対怖がらせてやる』という気持ちでやってます」と、その楽しさを語った。

■ 東京公演は口コミで広がり、連日満席に

両親からは育児放棄、学校では児童虐待を受けながらも、大きな勇気と少しのいたずら心で、障壁を次々に乗り越えていくマチルダ。その姿は世代を超えて感動を生むし、大貫も「思わず涙が出てくるシーンがありました」と打ち明ける。

ミュージカル『マチルダ』でトランチブル役を演じる大貫勇輔(16日・大阪市内)

「マチルダは本当に過酷な環境にいるけど、それを自分自身の力で変えていきます。その姿を観ると、大人になって失ってしまったもの、あきらめてしまったことなどを思い出して、なんとも言えない気分になりますね。それによって、新しい気づきや可能性を発見できると思うし、本当にたくさんのメッセージが詰まった作品です」と、作品の奥深さを語った。

日本ではマイナーな作品のため、東京公演の客足は当初鈍かったそうだが、SNSに熱烈な感想があふれた効果もあり、GW頃には連日満席になったそう。大貫は最後に「本当に素晴らしい作品だから、もっと観てほしい! という思いがずっとありました。今から大阪の人たちに届けられるのはうれしいし、満席の客席が見られたらと思います」と、観劇を呼びかけた。

ミュージカル『マチルダ』でトランチブル役を演じる大貫勇輔(16日・大阪市内)

トランチブル役は、大貫と小野田龍之介と木村達成のトリプルキャスト。ほかには嘉村咲良・熊野みのり・寺田美蘭・三上野乃花(クワトロキャスト)、咲妃みゆ・昆夏美(ダブルキャスト)、霧矢大夢・大塚千弘(ダブルキャスト)、田代万里生・「トレンディエンジェル」の斎藤司(ダブルキャスト)などが出演する。

大阪公演は5月28日~6月4日に「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)にて。チケットはS席1万4000円、A席9500円、B席5500円で、現在発売中。キャストの出演日程は、公式サイトにて。

取材・文・写真/吉永美和子

ミュージカル『マチルダ』

会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪府大阪市北区茶屋町19-1)
期間:5/28(日)~6/4(日)
料金:S席1万4000円、A席9500円、B席5500円

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