相席で全国ブレイクの予感…真面目が面白い、西川忠志に迫る

2023.6.8 20:35

「祇園花月」の出番合間、インタビューに答える西川忠志(コロラド祇園店にて)

(写真14枚)

「なにわのロイヤルファミリー」と聞けば、関西で知らない人はほとんどいないのではないか。西川きよし、ヘレンの夫妻と3人の子どもたち。そんな西川家の長男で、吉本新喜劇座員の西川忠志が全国的に脚光を浴びつつある。

■ ロケ先で「ゾロ目」に異常な反応を示す忠志

きっかけは4月4日放送のバラエティ番組『相席食堂』(ABCテレビ)への出演だ。京都府舞鶴市へやって来た忠志はカメラの前で、このロケ日が「2月22日」であることに喜びを隠しきれずにいた。

なぜなら、かつて父・きよしが同番組のロケでMCである千鳥・ノブの実家を訪問した日が「2月22日」であり、しかもその日がノブの父親の誕生日だったからだ。さらに忠志の出演回の放送日は「4月4日」。忠志は「ゾロ目は縁起が良い」として、ロケ各所でゾロ目を見つけると大興奮し、逆にゾロ目を発見できなければ大きく落胆した。

何事にも真面目に取り組んで一喜一憂する忠志に、千鳥の「ちょっと待てぃボタン」を押す手が止まらず、大悟、ノブは「魅力的やなあ」「(リアクションが)5億くらい当たったときの顔やん」「なんでも撮れ高にする」など絶賛。これまで父・きよしの出演回が同番組の「伝説」とされていたが、千鳥は「それを超えた」と忠志のロケ術に驚がくした。

また放送後のSNSでは、「相席の西川忠志、おもしろすぎる 涙出るくらいわろてる」「神回」「こんなまっすぐに面白い人この世に存在するんだ」「西川さん強すぎてフワちゃんがかすんでてビックリしちゃったわ」と驚きの声があがっていた。

■ 「関係者のみなさんのおかげ、僕は普段通り」

「たしかに僕はロケへ行かせていただきましたし、ご覧になった方が『面白い』とおっしゃってくださるのであれば、それはカメラマンさん、ディレクターさん、編集の方、そして千鳥さんのツッコミなど、関係者のみなさんのおかげです。僕は普段通りでしたから。視聴者の方も含めて、チームワークであのときの番組が成り立ったと考えています」。

『相席食堂』のオンエアを振りかえり、複雑な表情を浮かべる西川忠志

そのように実直に語るのは、忠志本人だ。忠志は「あの日はほかにも、旅行中の母娘に話を聞き、学校を卒業して春から就職する娘さんがお母さまに感謝の言葉をおうかがいしたり、二葉百合子さんの曲『岩壁の母』にまつわる切ないお話を男性の方が聞かせてくださったり、感動的なことがたくさんあったんです。個人的にはやはり、そんなみなさんのお話をすべて放送してほしい気持ちでした。しかしそこはバラエティ番組ですから、『全部』というのは難しい部分があります」と、唇を強く噛み締める。

■ 座長・アキが証言「忠志さんはまるで先生」

取材開始からたった数秒で伝わってくる、忠志の真面目さ、一生懸命さ、そして真心。そんな彼について、吉本新喜劇座長のアキに話を訊くと、「忠志さんの言葉遣い、受け答えはまるで先生のようです。僕のなかでは、忠志さんと藤井隆くんがそういう存在。『こういうとき、忠志さんや隆くんはどういう対応をするんやろう?』と考えるんです。吉本のなかでもふたりはずば抜けて腰が低く、人柄が柔らかいんです」とリスペクトを口にした。

西川忠志について話をする新喜劇座長・アキ

同じく吉本新喜劇の座員・浅香あき恵は「どうやったらこんな風に育つんやろうって、不思議で仕方ないんです。忠志さん、弘志さん、かの子さんの西川家3兄妹が似たような性格なら、お父さま、お母さまがそのように育てたんやと分かります。でも、忠志さんだけあんな状態ですから(笑)。ご両親の要素だけではなく、忠志さん本人の資質もあると思います。どんな物事でも決して悪くとらえず、純粋に生きていらっしゃる。そういう生き方でいろんなことを乗り越えてきたのではないでしょうか」と、忠志の人間性を分析する。

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