今いちばん気になる舞台女優・sara「軽い存在でいたくて」

2023.7.2 20:15

ミュージカル『ファントム』に出演する女優sara

(写真8枚)

■ 「自分を引き戻してくれるのが早稲田」

──それこそ「ルーツ」にも繋がるかもしれませんが、学生時代は早稲田大学で文学を深く勉強されていたんだとか。

最初は「演劇と繋がったらいいな〜」と思って文学を勉強し始めたのですが、やっていくうちに変わっていって、想像していた活用方法ではなくなったんです。例えばどう脚本に向き合うかとか、そういった方に作用していて、そこは早稲田の時代に試行錯誤したことが生かされているなと思いますね。

インタビュー・撮影中も常に明るいムードを醸し出し、周囲を笑顔にするsara

──脚本への解像度というのでしょうか?

そうですね、私は英語で文学を学ぶ学科にいたのですが、いろんなバックグラウンドの人が一斉に同じ本を読むっていうのがあって、すごく面白かったんです。やっぱりルーツが違うと注目する場所も違ってくる。「私はこの登場人物がこう思った」という意見を持っていたとしても、例えば中国出身の子は「私はココがムカついた」「ええなんで〜?」と聞くとそこにはきちんとした考えがあるんです。

演劇でも稽古のなかではいろんな人の意見を「聞く」ということが起点になっていて。文学もその人のことを「聞く」「知る」から始まってるので、そういう意味では(演劇も)早稲田でやってたことと変わらないですね。今でもふわふわしちゃうとき、自分を引き戻してくれるのが早稲田という感じです。卒業するのはそれはもう大変でしたが・・・(笑)

大阪の街とsara、「演劇にのめりこむことは簡単だけど、それを今社会でやることの意味も考えていきたい」と話す

──最後に、今後どんな女優として活躍していきたいか。チャレンジしてみたい作品などあれば教えてください。

一人芝居がやりたいです、絶対。あとは、新作というかまだ作っていないものをやりたい。新しいことに挑戦するのが好きなんです。ミュージカルの可能性はすごく大きいから、日本でも新しいミュージカルが増えていったらいいなと思うし、社会と繋がるという意味でも、取り上げられていない人たちがもっとミュージカルで取り上げられたらいいのになとも思います。

ミュージカルは門戸が広いので、子どもも楽しめるという部分もあるし、まだ日が当たっていない問題もたくさんあるので、そことリンクできたらおもしろいと思いますね。これもひとつの夢ですね。

ミュージカル『ファントム』は、saraのほか加藤和樹、城田優(演出も兼任)、真彩希帆、大野拓朗、石田ニコル、皆本麻帆などが出演。7月22日〜8月6日に「梅田芸術劇場 メインホール」(大阪市北区)にて上演。チケットはS席1万4000円ほか、現在発売中。

ミュージカル『ファントム』

会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪府大阪市北区茶屋町19-1)
期間:7/22(土)~8/6(日)
料金:S席1万4000円、A席9000円、B席5500円

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