【どうする家康】「わしが踊る」って?松潤・海老すくいダンスにSNSは歓喜

2023.7.11 16:30

「海老すくい」を信長に披露する徳川家康(松本潤) (C)NHK

(写真5枚)

松本潤主演で、徳川家康の人生を描く大河ドラマ『どうする家康』(NHK)。7月9日の第26回『ぶらり富士遊覧』では、タイトル通り家康と信長が東海地方の名所を回る接待旅行へ。家康が「海老すくい」を踊るシーンでは、久々の「歌って踊る松本潤」に興奮したり、その心中を汲み取って涙する視聴者が続出した(以下、ネタバレあり)。

■ どうする家康、信長にいつまで媚びる?

織田信長(岡田准一)との連合軍で武田勝頼(眞栄田郷敦)を滅ぼし、安土へ帰る道中で信長をもてなすことを申し出る家康。信長の気まぐれな行動に振り回されながらも、於愛の方(広瀬アリス)や茶屋四郎次郎(中村勘九郎)たちの尽力で、富士山などの名所見物はもちろん、家康の「海老すくい」や遠乗りで満足させる。

富士山を望む地で織田信長(岡田准一)と明智光秀(酒向芳)に茶を振る舞う徳川家康(松本潤) (C)NHK
富士山を望む地で織田信長(岡田准一)と明智光秀(酒向芳)に茶を振る舞う徳川家康(松本潤) (C)NHK

信長に媚びているように見える家康の姿を苦々しく見ていたが、次第になにか本心があるのではないかということを察しはじめる、本多忠勝(山田裕貴)や榊原康政(杉野遥亮)ら家臣。そして信長もまた、安土への帰路で明智光秀(酒向芳)に「(家康は)腹のうちを見せなくなった。化けおったな」と、不穏な変化を感じ取るのだった・・・。

■ 家康LOVEが過ぎる信長には最高の接待

記録によると、1週間近く東海エリアのあちこちを観光したと歴史に残る接待旅行『富士遊覧』が描かれた26回。実際にこのもてなしは大成功だったらしく、家康には接待にともなう出費の元を取る勢いの返礼が送られたとか。特に今回の家康LOVEが過ぎる信長であれば、こんなもん「うれしい」以外の何ものでもないという気分だろう。

馬に乗りながら笑い合う信長(左、岡田准一)、家康(右、松本潤)(C)NHK
馬に乗りながら笑い合う信長(左、岡田准一)、家康(右、松本潤)(C)NHK

特に2人で遠乗りを楽しむシーンを中心に、「家康くんの完璧デートプランにイケイケハイファッションでエスコートしてもらってる岡田信長子、楽しそう」「周囲に家臣もいない、家康と2人きりの馬乗りデートが一番楽しそうな信長あまりにもオモロ」「なにこの、きゃっきゃウフフな乗馬デート」など、SNSで安定の「なにを見せられているんだ」コメントが。

とはいえ、綿密なプランをシレッと反故にするとか、気まぐれ魔王な信長に振り回される一幕も。特に温泉で待ちぼうけをくらった「彦」こと鳥居元忠(音尾琢真)&「七」こと平岩親吉(岡部大)コンビには、「秘湯であちあち言いながら一生懸命準備する彦! 秘湯で山犬に怯えながら殿と信長さま待つ彦と七! かわいいんですが!」「本日の癒しは彦と七だった」などの声が寄せられた。

『どうする家康』第26回より、温泉で待ちぼうけをくらった鳥居元忠(音尾琢真)と平岩親吉(岡部大)(C)NHK
『どうする家康』第26回より、温泉で待ちぼうけをくらった鳥居元忠(音尾琢真)と平岩親吉(岡部大)(C)NHK

■ 松潤久々のダンス・海老すくい、悲しい側面も

とはいえ信長だけでなく、視聴者(特に嵐時代からの松潤ファン)が大いに盛り上がったのは、酒井忠次(大森南朋)ではなく、殿が「海老すくい」を踊る場面だろう。家康が「わしが踊る」と言った瞬間、SNSでは「わ、わ、わ、わしが踊る!?」「ひぃ・・・殿がステージに立つぞ!!」「ペンライトとうちわを!」など、瞬時にして大盛りあがり。

そして嵐仕込みの歌&ダンスでたっぷりと踊るに至っては、「この家康、元々ダンスや歌を仕事としてやってきたようなキレキレな動きで海老すくいを踊ってる・・・」「久しぶりの松本潤の歌とダンスが海老すくいなの草」「嵐が活動休止に入って3年、久々の松潤の歌とダンスがえびすくいでいいのかw」という、うれしさと複雑さの混じった感想が飛び交った。

険しい表情で見つめる井伊直政(板垣李光人)、榊原康政(杉野遥亮)、本多忠勝(山田裕貴)たち(C)NHK
信長をもてなす家康の姿を険しい表情で見つめる井伊直政(板垣李光人)、榊原康政(杉野遥亮)、本多忠勝(山田裕貴)たち(C)NHK

しかし、これは信長にへつらうポーズのためであり、決して楽しさから出たものではない。それを知る視聴者からは、「こんなに悲しい海老すくいがあっただろうか」「俺が見たかった殿のえびすくいは、家臣たちに『殿もいい加減踊ってくだされ~』ってもみくちゃにされて段々楽しくなって・・・、そういうのだったんだよ泣」という、やりきれない声であふれていた。

実際に「海老すくい」は、シチュエーションこそ違うが、忠次が信長の前で踊ってたいそう喜ばれたという記録がある。その史実を踏まえて、ここぞというシーンで家康に踊らせたということになるのだろう。これまで「楽しい三河家臣団」の象徴だった踊りが、家康が腹のうちを隠すための悲しい仮面となってしまうとは、相変わらず古沢脚本は鬼(褒めてる)だし、このあとに続く殿の覚醒のよい前フリになっていた。いつか家康が心から楽しいと思う状況で、海老すくいを踊る日は来るのだろうか・・・。

『どうする家康』はNHK総合で日曜・夜8時から、BSプレミアムは夕方6時から、BS4Kは昼12時15分から放送。7月16日の第27回『安土城の決闘』では、信長を討つ決意を固めた家康が、信長から家臣団ともども安土城に誘われ、あらためて対峙する様が描かれる。

文/吉永美和子

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