シットキングス、みんなで踊るツアー「上手い下手関係ない」

9月からライブツアー「s**t kingz Dance Live Tour 2023『踊ピポ』」を開催するs**t kingzのメンバー・Oguri
世界的なダンスパフォーマンスグループ・s**t kingz(シットキングス)が、「見るダンス映像アルバム」の2作目『踊救急箱』を7月26日に配信リリース。9月からは、同作を引っ提げたライブツアー「s**t kingz Dance Live Tour 2023『踊ピポ』」を大阪、東京など7都市で開催する。
先日大きな話題となった『音楽の日』(TBS)でのダンスコラボをプロデュースしたことでも注目を集めた彼ら。ダンスの可能性を追求し続ける同グループのメンバー・Oguriに、新アルバムやツアーについて話を訊いた。
■ 葬式場で「衝動」で踊りまくり、斬新なMV
──シットキングスは2022年に結成15周年を迎えられましたが、活動がどんどん精力的になっている印象です。
ありがたいことに、いろんなところで踊らせていただいています。でも実は、体もちょっとガタがきているんです(笑)。体も硬くなり、疲れもなかなか取れなくて。ダンス歴も約20年ですし、どうしてもそうなってきますよね。
──動きの面でも変化があらわれてきましたか。
昔はパワーとスピードがあった分、力任せなところがありました。動きが硬いんです。その点、今はリラックスして踊れるようになってきて。かつてほどのシャープさはないかもしれないけど、曲線とか、抜いた感じとか、そういう良さがあらわれてきました。

──シットキングスのみなさんは、ダンスが自分の生き様になっていると思います。その象徴が『踊救急箱』にも収録されている『衝動DO』のミュージックビデオではないでしょうか。
お葬式という本来なら踊ってはいけない場所で、気持ちが抑えきれなくなってしまって・・・という内容を提案したのは僕たちなんです。世間の常識や決められたルールをなぞるのではなく、自分の意思で動いていこう、というメッセージの比喩となっています。なにより自分も、みんなが踊りまくってくれるようなお葬式ができる人生を歩みたいなって。
──確かに、ダンサーとしての願望みたいでした。
最後までみんなが踊りながら送り出してくれるとか、ダンサーとしてこれ以上、幸せなことはない。自分がもしそうなっても、あまりしんみりしてほしくないんですよね。お酒を飲みながらワイワイと騒いでくれたら、幽霊になってもみんなと踊って成仏できそうだし(笑)。
──でも悲しいとき、落ち込んだときってダンスどころか動くことも億劫になりますよね。Oguriさんはそういうときでも踊るんですか。
そういうときこそ自分は踊ります! たとえばお酒を飲んだ翌日って、楽しかった反動でなんか落ち込むんですよね(笑)。だからスタジオへ行って、なにも考えずに無心で踊ります。そうするとスッキリしますね。瞑想に近いというか。
部屋を暗くして鏡も見ず、音楽だけ鳴らして踊るんです。そうすると全部吹き飛びます。あと、アルバムに収録されている『Bright feat.渡辺大知』のミュージックビデオは僕が担当したんですが、なにかに負けたときの気持ちをダンスとしてあらわす内容になっています。
──そうなんですね。
そのミュージックビデオでは、メンバーがほかのメンバーをプロデュースするというもので、自分はみんなに「負けた人間の演技をして」とリクエストして。負けを真正面から受け止められる人って格好いいなと思っていて、ときにはその姿から勇気ももらえる。
シットキングスもこれまで何回も悔しい経験をしてきましたし、そういうものを作品として出したくて。メンバーが一本道を歩みながら踊るのですが、まさにウイニングロードならぬ「ルージングロード」で。しんみりしていなくて、踊ることで前に進む姿を描いています。
■「日本中を踊らせたい!」壮大な希望を込めて
──9月から始まるツアー『踊ピポ』も、そういう踊ることの良さを伝えるものになりそうですね。「踊れ! ピーポー!」の略で、「日本中を踊らせたい! 日本中の人たちと踊りたい!」というメッセージが込められています。
日本では、国民性的に踊ることに対してまだまだハードルの高さがあります。でもそもそも、踊ることってなんでもありだから。「なにが正しいか」なんて、踊りにはないんです。上手い、下手も関係ない。
音楽を楽しむ手段として、踊りがあるだけなんです。それを全力で伝えたいですね。「自分でなにかをジャッジせず、自分のテリトリーから外へ飛びだし、そしてとにかく音楽に合わせて体を動かしましょう」って。

──ライブに合わせてワークショップも各地で開催されるそうですが、そういうメッセージを込めた内容になりそうですか。
そうですね。踊ったことがない人たちがたくさん集まる入門クラスでは、「まず右へ四歩歩いてみよう」とかそういうところから始めて、少しずつ振付を身に付けていきます。一方、経験者クラスは容赦なくやりますよ!
──ビシバシとやる感じですか(笑)。
僕らが普段踊っているような振付をやってもらおうかと。でもまずは、自分が格好いいと思う感じで目いっぱい踊ってほしい。もしそこで本当に素晴らしいダンサーがいたら、今後、自分たちとなにかで関わることがあるかもしれないですよね。なにより、入門クラス、経験者クラスかかわらず、踊りを通して良い出会いをたくさんしていきたいです。
◇
7都市12公演おこなわれるライブツアー「s**t kingz Dance Live Tour 2023『踊ピポ』」。関西では「Zepp Namba」(大阪市浪速区)で9月29日・30日におこなわれる。
取材・文/田辺ユウキ
『s**t kingz Dance Live Tour 2023 「踊ピポ」』
日程:2023年9月29日(金)・30日(土)
時間:29日=19:00〜、30日=13:00〜/18:00〜
会場:Zepp Namba(大阪市浪速区敷津東2-1-39)
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