味園でお笑いライブ、金属・黒帯ら尖った10組が会場沸かす

2023.8.5 21:30

タブーネタの連発で爆笑を呼んだ金属バット(8月4日・味園ユニバース)

(写真8枚)

F1やスケートなど、スポーツイベントの主催で有名な「レッドブル」による初のお笑いイベント『Red Bull サンパチ』が8月4日、大阪・千日前の「味園ユニバース」(大阪市中央区)で開催。約360人を沸かせた。

レッドブルならではの尖った10組が出演

同イベントは、「大阪のアングラ漫才見逃してへん?」というキャッチコピーのもと開催された、完全無料招待制のお笑いライブ。「関西ならではのカルチャーに根差したイベントを開きたい」というコンセプトのもと誕生し、同社初の試みであるお笑いイベントということで、笑いの聖地・大阪での開催が決まったという。

会場には、特製の座布団やステッカーといった観客へのお土産も(8月4日・味園ユニバース)

かつてはキャバレーとして賑わい、現在は音楽ライブやイベントがおこなわれるカルチャーの聖地「味園ユニバース」に、金属バット、Dr.ハインリッヒ、黒帯、もも、そして鬼としみちゃむ、牛ぺぺ、豪快キャプテン、生ファラオ、三遊間、空前メテオが集った。

いずれも一癖も二癖もありそうなコンビばかりだが、担当者によると「レッドブルにしか出来ないラインナップ」を意識し、お笑い好きの意見も参考にしつつ選んだという。「『勝つこと』を目的とした賞レースではなく、劇場で支持されている芸人さんや自分の好きな笑いを続けてる芸人さんに活躍して欲しい、笑いに翼をさずけたい! という思いで選びました」と語っている。

漫才師のディープなネタに沸く味園ユニバース

会場に足を踏み入れた観客は、同館のレトロな内観やきらめく照明やインテリアに驚いた様子。さらに、会場内に飾られている出演者たちのスナップ写真や前方に設置された座敷シートなど、イベント仕様の空間に感動し、写真を撮る人も多く見受けられた。

オープニングアクトでは、出演者のひとり、鬼としみちゃむのしみちゃむが、出演芸人やイベントに絡めたラップを披露し、イベントが開幕。

音楽フェスさながらの盛り上がりのまま、トップバッターで登場したのは黒帯。あまりの歓迎っぷりにボケの大西が「ちょっとやりすぎかなぁ?」とつぶやき、ツッコミのてらうちが「大丈夫ですか? 全員キマッてません?」と半笑いで問いかける、黒帯らしいシニカルなやり取りも。

さらに、イベント開催のきっかけにもなった金属バットは会場に漂うアングラな雰囲気のためか、危険なワードばかりが登場するネタを繰り出した。下ネタやタブーばかりのギリギリなネタにもかかわらず、会場は「拍手笑い」の連発(後出番の生ファラオのカウントによると、42回)が起き、約2時間半にわたったイベントは、終始独特な空気に包まれていた。

出演した10組。ラストのトークでは、観客にコメントを求めるコーナーも(8月4日・味園ユニバース)あった

ストリートカルチャーとお笑いが組み合わさり、熱狂のまま閉幕した『Red Bull サンパチ』。イベントを終え、担当者は「手ごたえを感じたので、今後も続けていければ」とコメントしており、来年の開催が期待される。

取材・文/つちだ四郎 写真/中尾貫太

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