六甲の自然に囲まれて…秋恒例の芸術祭、唯一無二の空間だった

2023.8.30 07:30

今年は初めて『表現の向こう側(にあるもの)』というテーマを設けた『六甲ミーツ・アート芸術散歩』

(写真11枚)

夜景スポットで有名な神戸・六甲山上で開催中の『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』。現代アート作品が六甲の自然のなかに溶け込む、唯一無二の景色が広がる。

今年で14回目となる、関西で秋恒例の芸術祭。過去最大規模の計49組のアート作品が、六甲山上の9カ所のエリアに点在している。

夜間拝観の実施など、年々内容をグレードアップさせているが、今年は緑のなかを徒歩移動しながら作品鑑賞をする「トレイルエリア」を新設。なかには戦前から残る古い別荘を使った大型作品もあり、実際にそこに住んでいた老夫婦へのインタビューが建物とともにに展示され、2人の出会いから半世紀にわたるストーリーを垣間見れる。

トレイルエリアの大型作品『バンノ山荘』。約20年ほど放置されていたといい、辺り一帯、時が止まったような雰囲気

アート作品の鑑賞はもちろん、「六甲山を楽しむ」というのも同イベントの大きな醍醐味。絶景を堪能したいという人には、「六甲ガーデンテラス」はマストポイントだ。晴れの日には神戸の街並みが一望でき、その様子を見守るかのように、オブジェ作品『case』がひっそりと佇んでいる。

「六甲ガーデンテラス」に展示されている、武田真佳氏の作品『case』

また徒歩圏内の「六甲有馬ロープウェー 六甲山町駅」は、子どもたちの動きから着想を得たという「ひらがな」に囲まれる『ひらがなサーカス』、大型のドット画が連なる『Beyond the FUKEI』といった、心が躍る色鮮やかな作品が揃う。

「六甲山」という土地柄、景観をそぐわぬようにと自然と馴染むように作られたものも多く、その場の風景や空気感も合わせて楽しみたい。また、近年はアート作品といえど接触可能なものも増えてきているそうで、大型彫刻作品『フライングギドラ』(六甲ガーデンテラス)は実際に人がまたがることができ、ダイナミックな写真を撮ることもできる。

自然と馴染むように作られたアート作品の数々

車やバス移動以外に、今年は「トレイルエリア」が新設されたように、「歩いて楽しんでほしい」という思いも。各所には小休憩できる飲食店があり、期間限定で「六甲味噌」をアレンジしたメニューも登場。「六甲ケーブル 六甲山頂駅」近くの「TENRAN CAFE」では、六甲味噌で作ったキャラメルソースがたっぷりとかかったソフトクリーム(700円)とパンケーキ(単品1000円)といったスイーツがいただける。

「TENRAN CAFE」の六甲味噌を使ったソフトクリーム(700円)。

期間は11月23日まで、「六甲高山植物園」「六甲ガーデンテラスエリア」など9会場で実施。山上窓口販売は大人3000円ほか。9月23日以降の土日祝は夕方5時~夜8時まで夜間イベントも実施する。

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