らんまん第24週振りかえり・ツチトリモチ

2023.9.15 20:00

ツチトリモチを手に、竹雄(左、志尊淳)と話す万太郎(神木隆之介)(C)NHK

(写真7枚)

高知・土佐の造り酒屋に生まれた主人公が、やがて植物学者として大成していく姿を描く連続テレビ小説『らんまん』(NHK朝ドラ)。9月16日は、「ツチトリモチ」と題する第24週(9月11日〜15日放送)を振りかえる。

■ 完成目前の図鑑に、よぎる不安

主人公・万太郎(神木隆之介)が手がけてきた、日本全国の植物を載せた図鑑がまもなく完成しようとしていた。しかし、標本の完成を目前に控えながらもいまだ出版する版元は見つからず、万太郎は「図鑑は本当に世の中に必要とされるのか」と弱気になっていた。

一方、万太郎の妻・寿恵子(浜辺美波)が渋谷で営む待合茶屋「山桃」には、店の評判を聞きつけた相島(森岡龍)と小林一三(海宝直人)がやってくる。鉄道事業に関する壮大な構想を抱く小林は、寿恵子たちの前で相島をたきつけ、今後について語り合うのだった。

■ 綾の涙、“酒造りは女人禁制”からの解放

時は流れ、寿恵子の待合茶屋の開店、そして万太郎の姉夫婦の綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)が東京で屋台を始めて5年が経つ。万太郎(神木隆之介)の友人・藤丸(前原瑞樹)は、農科大学の教授として多忙な日々を送る波多野(前原滉)のはからいで、大学に居候しながら酵母菌の研究をしていた。

「いつかまた酒蔵を開き、新しい酒造りに挑みたい」という思いを抱く綾たちに協力すべく、藤丸はこれまでの研究の成果を報告する。そして、「清酒酵母」という日本酒を作る酵母が明らかになったこと、そして今後醸造の研究が進化していくであろう展望を語る。

https://twitter.com/asadora_nhk/status/1701374058107941252?s=20

「いつかまた酒蔵を開き、新しい酒造りに挑みたい」という思いを抱く綾たちに協力すべく、藤丸はこれまでの研究の成果を報告する。そして、「清酒酵母」という日本酒を作る酵母が明らかになったこと、これによって醸造の研究が今後さらに進化していくであろうと展望を語る。

「酒造りは女人禁制」というルールを乗り越え、由緒ある造り酒屋「峰屋」を受け継いだものの、腐造により店を畳んだ過去を背負ってきた綾。今回、日本酒が醸造されるメカニズムが判明したことで、長年とらわれてきた「おなごが蔵に立ち入ったらいかん」という言葉が迷信であったことがわかり、綾は涙するのだった。

■ 南方熊楠が反対する「神社合祀令」

その頃、万太郎のもとには、南方熊楠という人物から「新種かどうかを検定してほしい」と標本の束が送られてくる。植物学者ではない人物が、自身が考案した学名もつけて送ってくることに植物へのただならぬ情熱を感じ、万太郎は「いつか南方に会ってみたい」と小さく微笑む。

野宮から届いた、神社の森の現状を訴える手紙を読む万太郎(神木隆之介)(C)NHK

南方から送られてきた標本の中には、120年周期で開花すると言われているハチクの花の標本があった。その珍しさから、万太郎は寿恵子に標本を見せ、「人の世に異変が起こるとき、竹の花が咲く」というハチクにまつわる伝承を語る。

そんななか、万太郎が所属する東京大学の植物学教室にも、南方から手紙が届く。万太郎は、自分のもとにも手紙をが届いたことを徳永教授に(田中哲司)に伝えるが、南方は国が推し進める「神社合祀令」に反対している人物であるため、深入りするなとくぎを刺されてしまう。

しかし、ほどなくして友人の野宮(亀田佳明)から、神社の森が「神社合祀令」によって伐採されていく悲惨な現状を訴える手紙が届き、万太郎は居ても立っても居られなくなる。

■かつての友、早川逸馬との再会

一方、寿恵子の店には、神戸在住の資産家の永守という人物に出資を頼みたいという相島が訪れていた。まずは代理人と話してくれと言われた相島は寿恵子の店を貸し切りにするが、そこに現れたのは、かつて高知・土佐で自由民権運動を牽引し、万太郎に影響を与えた人物・早川逸馬(宮野真守)だった。

寿恵子(中央、浜辺美波)に連れられ、万太郎(右、神木隆之介)と再会する早川逸馬(左、宮野真守)(C)NHK

万太郎は、寿恵子に連れられてきた逸馬と再会を果たし、抱き合いながら互いの無事と再び巡り会えたことを喜び合う。そして逸馬は、万太郎に資産家の青年・永守徹(中川大志)を紹介し・・・。

本作は、「日本の植物学の父」と謳われる牧野富太郎(まきのとみたろう)の人生をモデルに、植物と情熱的に向き合い続ける植物学者とその妻の波乱万丈な生涯の物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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