淡路島・海の家を姉妹でリノベ、地元「残していてよかった」
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施設の建つ「鳥飼浦(とりかいうら)」という地名から命名された「TORIKKA」 提供:NINI
淡路島西海岸にあって夏は海水浴場として賑わう「新五色浜」(兵庫県洲本市)。取り壊しが決まっていた元「海の家」の建物が再生され9月21日、レストラン&貸別荘として生まれ変わった。
■ 「海の家」を取り壊し、でも残したい
ここは、1974年に「県民サンビーチ」として開設された海水浴場。新型コロナウイルスの影響を受け、町の集会所でもあった元「海の家」の取り壊しは決定していたという。
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「どうにかこの建物を残せないか」という町の人々の声を受け、立ち上がったのは京都のデザイン会社「NINI」。デザイナーの姉とPRプランナーの妹の2人が、京都の宿泊施設「HOSTEL NINIROOM」の立ち上げをきっかけに創業した企業で、今回が2件目の直営施設となる。
「祖父の出生地で、幼い頃はよくお墓参りや海水浴に訪れていました」と、淡路島との繋がりを教えてくれたのは妹の西濱萌根さん。
まだアクセスがフェリーのみだった時代、明石海峡大橋の開通で苦手な船酔いや長い待ち時間が解消され、うれしさと同時に「より淡路島を身近に感じたのを覚えています」と話す。
学生時代や東京での就職で一時は遠のくものの、「NINIROOM」の開業で関西に戻ってからは、馴染みのある静かなビーチを求め、友人と訪れることも増えたという。
■ 町に馴染みある姉妹がその意思を継いだ
今回のプロジェクトに至った経緯は、「父が、大好きだった淡路島暮らしに憧れ、祖父の生家の近くで週末移住を始めたのがきっかけです。町内会にも所属し、昔から顔馴染みの近所の方々と交流を再開したなかで、海の家が取り壊されること、町内会としては残したい意思があること、を伺いました」と西濱さん。

「父は小学生のときから毎年夏休みの間、淡路島に滞在していたそうで、その頃の思い出をよく聞いていました。たまに家族で訪れても、民宿の方々にたくさんお世話になって」と、自分たちが過ごした時間に加え、実父の思い出話が重なることで、より五色浜の景色が懐かしく感じられたという。
そのため、海水浴場として廃れてしまっていることや、思い入れのある拠点が解体されることに心を痛めた姉妹。町内会としても馴染みのある娘たちでコミュニケーションが取りやすかったこともあり、京都での取り組み実績や、現状の課題、やりたいことなど何度も相談を重ね、ようやくプロジェクトの実現に至ったという。
■ 最高の環境を活かし完成した「TORIKKA」
そうして完成したのが、レストラン&貸別荘の「TORIKKA(トリッカ)」。1階はレストラン「TORIKKA TABLE」で、あえて建物の古い部分を残しながら、新しい土間やカウンター、ヴィンテージの木製家具などで調和を取った居心地の良い店内、目の前に瀬戸内海を望みビーチとつながるオープンなロケーションも自慢だ。

「ゆったりと余白のある座席配置で、どこからも海を眺めることができます。ビーチにつながり、正面に海しか見えない。この最高の環境を活かすため、テラスとビーチを繋げた自由でオープンな空間で飲食を楽しんでもらえる仕組みづくりも予定しています」と、西濱さんはいう
メニューには、淡路島ならではの野菜や畜産物、隣の鳥飼漁港で採れる豊かな海鮮の素材をふんだんに使用。ナポリの薪窯を使ったピザや窯焼き料理など、シンプルながら素材そのものを生かした調理をおこなう。

また、2階は1日1組限定の貸別荘「TORIKKA STAY」。西濱さん曰く、「家族の大切な集まりや、日常から離れたご旅行にぜひ利用いただきたいです」と、心が自然に溶けていくような滞在が叶うという。
■ 「建物残しておいてよかった」地元の声に笑顔
開発が進む淡路島北側とは異なり、まだ手付かずの静かな港町、田畑の風景が残るエリア。「海、空、夕日、山、風など、自然のありのままの体験を伝えるために、『できるだけ手を加えない、この環境に身を任せる』ことを目指しています」と西濱さん。

建物の外観はほとんど手を加えておらず、「外から見たら変わらないままの景色なので、内覧会で地元の方々に入ってもらったとき、とても驚かれていたのが印象的でした。『海がきれいに見えて、こんないいところに住んでたんや』『建物残しておいてよかったな~』という会話が聞こえてきて、とてもうれしかったです」と笑顔を見せる。
地元と良い関係を気付きながら、淡路島の海辺でこれまでにない滞在体験・食体験をデザインしていくという西濱姉妹。同施設のレストランは、昼11時~日没閉店(水曜休)。貸別荘は10月中旬に予約受付を開始予定で1日1組(10名まで)、1泊朝食付き2万円~(1名/税サ込)。詳細は公式インスタグラムにて(@torikka.awaji)。
取材・文/みやけなお
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