東山紀之、最後の舞台へ「いろんな人にチャンスが生まれると」

2023.10.1 06:30

舞台『チョコレートドーナツ』で主演を務める東山紀之(9月・大阪市内)

(写真1枚)

LGBT問題に大きく切り込んだ同名映画を、世界で初めて舞台化した『チョコレートドーナツ』。2020年の初演に引き続き、主演のルディを演じる東山紀之が、大阪市内で会見。ジャニーズ事務所社長就任にともない、最後の舞台になることが予想される本作について、新しくキャストに加わった岡本圭人のことや、ダウン症の俳優が出演する意義を語った。

■ 岡本圭人は「非常にしっかりした俳優になりました」

物語の舞台は、まだ同性愛への差別が根強かった70年代末のアメリカ。ショーパブで働くルディ(東山)と、彼のパートナーとなった検察官・ポール(岡本)が、育児放棄されたダウン症の少年・マルコを育てることになるが、そこに差別と法律の壁が立ちはだかる・・・という、実話を元にしたドラマだ。

初演の谷原章介に代わってポールを演じる岡本は、東山の後輩・岡本健一の息子ということもあり、幼い頃からたびたび抱っこしていたほどの間柄だそう。「彼の舞台を何度か観ましたけど、本当にキチッと(作品に)向かい合っている印象がありますし、非常にしっかりした俳優さんになりました。一俳優として、敬意を持って接したいと思います」と、初の共演を楽しみにしていることを明かした。

■「さまざまな子どもたちの可能性を引き出したい」

もう一人の家族となるマルコは、実際にダウン症の俳優を起用。これについては「障害を持った人も含め、さまざまな子どもたちの可能性を引き出したい」という願いがあったそうだ。

「初演の彼(丹下開登)の演技は、大変すばらしかったです。(初演当時)彼の母親は末期のガンでしたが、お話をしたときに『舞台が決まって生き生きしているのを見るのが、本当に幸せ』と語っていました。そういう思いを聞いているので、いろんな人にチャンスが生まれるといいなあと思います」と、今からエンタメの未来を見据えたようなコメントをした。

マルコ役は丹下以外にも、鎗田雄大・鈴木魁人がトリプルキャストで出演。脚本・演出は宮本亜門がつとめる。10月の東京公演を経て、大阪公演は11月3日~5日に「豊中市立文化芸術センター 大ホール」(大阪府豊中市)にて。チケットはS席1万3000円ほか、10月1日から発売開始。

取材・文・写真/吉永美和子

『チョコレートドーナツ』

期間:2023年11月3日(金)〜11月5日(日)
会場:豊中市立文化芸術センター(豊中市曽根東町3-7-2)
料金:S席1万3000円、A席1万2000円

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