高木雄也「やらない後悔より努力を選んだ方が、自分のため」

2024.2.11 11:00

舞台『東京輪舞』に出演するHey!Say!JUMPの高木雄也(2月2日・大阪市内)

(写真3枚)

Hey!Say!JUMPのメンバーで、近年は舞台作品にも積極的に取り組み、大人の魅力あふれる存在感を発揮している高木雄也。女優・清水くるみとのW主演舞台『東京輪舞』(3月開幕)では、さまざまな男女を2人で演じ分け、10の情事後をリレー形式で描いていく。そんな高木の取材会が大阪市内でおこなわれ、公演に対する意気込みなどを語った。

■ 「まだ実力が伴っていないという葛藤」

──『東京輪舞』で高木さんは1人8役を演じます。最初に出演のお話を聞いたときは、どんな思いだったのでしょうか?

正直、今の自分にできるのかという不安もありました。でも、作品は面白いのでどうしてもやりたいという気持ちもあって。まだ実力が伴っていないという葛藤が自分のなかにすごくありましたが、悩んでいくうちに、やらないで後悔するよりは努力を選んだ方が今後の自分のためになると思って、やらせていただくことになりました。

──当初は5役と発表されていましたが、8役に増えましたね。役が増えたことはいつごろお聞きになりましたか? 

Hey!Say!JUMPの東京ドームのコンサートに、演出の杉原邦生さんたちが見に来てくださって。コンサート終わりでご挨拶をして、お見送りのときに「あ、そういえば1役増えるかも」と言われてお帰りになりました。「え? 俺、1役増えんの?」って(笑)。で、ふたをあけたらもう2役、自然と増えていました。でも、5役に挑戦するなら8役でも大丈夫という気持ちです! 

最近では『裏切りの街』や『星降る夜に出かけよう』など、精力的に舞台出演をおこなう高木。今回の作品については「まだ悩みもいろいろとあるけど、楽しみも大きくなっています」と話す(2月2日・大阪市内)

──実際にお稽古に入られて、8役はやはり多いですか。

多いですね。最初の読み合わせでは、(役の演じ分けで)ちょっと声のトーンを変えてみたりしたのですが、杉原さんが「役が入っていけば自然と声が変わっていくから、今は無理に変えようとしないで、稽古をしながら役を入れていけば大丈夫」とおっしゃったので、今はそういうことは意識せず、役を入れていくことに集中しています。あと、セリフが多い!(笑)。

──演じられる8役のなかには高木さんと考え方や性格が似ていると思う人物はいますか?

どうだろう。自然とやれる役ってことですもんね・・・。これを言って、その役がクズだった場合、「あれ?」ってなりますよね(笑)。役の年齢幅も広いので、自分が通ってきた年齢の役はそこに寄せられる感じはありますね。だけど、今の自分の年齢より上の役の人物は、まだ自分がそこまでいってないので、そこは考えないとなと思っています。

──そのなかには、高木さんが演じるにあたって新たなキャラクターはいますか?

「夫」と「インフルエンサー」ですかね。「夫」は、付き合っているときと結婚してからでは、女性への一言の重さとかが違ったりするので、ちょっと難しいなと思っています。そもそも結婚していないし、恋愛でしか知らないので。不倫とか浮気をする感情は、付き合っているときとでは違うのかとか、そういうことがわからないので、結婚している友だちに聞きながらやろうかなと思います(笑)。

──お友だちも迂闊なことは言えないですね(笑)。では、インフルエンサーは?

インフルエンサーは、まだ(役のキャラがどうなるか)わかんないですけど、今、作っている感じではちょっとテンションが高めなんです。僕は普段から「イエーイ!」という感じじゃないので・・・。そこは課題ですね。

■「大阪は第二のホームという感覚」

──大阪での舞台は2022年の『裏切りの街』以来ですね。

僕は出身が大阪なのですが、小さい頃しかいなかったので、思い出や記憶は少なくて。でも、ご縁があって大阪で仕事をする機会が多いので、若干、第二のホームという感覚はありますね。去年も舞台で1カ月間大阪で過ごしたので、(『東京輪舞』が決まったときに)「またすぐ大阪に戻るんだ」と思って。

大阪は、ほかの場所に比べてホーム感はあります。あと、僕は舞台が終わった後、結構散歩をするのですが、『裏切りの街』の会場は「大阪城公園」のすぐそばだったので、毎日散歩をしていました。またあそこを散歩できるという楽しみもあります。

高木にとっては「大阪は第二のホームのよう」、『東京輪舞』の大阪公演は4月におこなわれる(2月2日・大阪市内)

──最後に、この作品の注目ポイントはどこでしょうか?

8役を演じるという点もそうですが、1人で複数の人物に接するときに、相手によって感情がどう変わっていくのかという点。たとえば、この人には甘くて、この人にはクールにいくとか、一つの役の中にある感情の移り変わりも見てもらえたらと思います。あと、『東京輪舞』は東京のリアルとエロスを描いた10の情事の前後のお話ですが、情事の描写は出てきません。

だからこそ、言葉がすごく大事になって。ご自身それぞれの捉え方でいいので、その言葉のリアルを楽しんでいただければと思っております。(「情事」と聞いて)ドキドキしている方とか、「わ~(情事を)見たくないよ~」というファンの方の言葉も届いていますが、その描写はないので。人間や会話のリアルさを楽しんでもらえたらと思います。

『東京輪舞』の大阪公演は4月12~15日(月)に「森ノ宮ピロティホール」(大阪市中央区)にて上演。チケットは1万1000円で、3月10日より発売。※高木の「高」は、はしごだか

取材・文・写真/岩本

舞台『東京輪舞』

期間:2024年4月12日(金)~4月15日(月)
会場:森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5)
料金:1万1000円 ※3月10日発売

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