大阪が新高3から授業料無償、財源はこれまで穴埋めした基金

2024.2.15 16:30

定例会見のフリップより「人材育成・次世代への投資」について(2月14日・大阪府庁)

(写真2枚)

大阪府の定例会見が2月14日に実施され、令和6年度当初予算案を説明。次世代への投資として、対象となる高校や「大阪公立大学」などの授業料無償化に累計598億4380万円が計上され、2024年4月から段階的に導入が始まる。

今回の予算案で、『大阪・関西万博』準備予算に並んで大きな柱となったのが「次世代育成」。次世代への投資として高等学校などの授業料無償化に573億2690万円、「大阪公立大学」などの授業料無償化に25億1690万円が組み込まれた。

この予算は、大阪の全ての子どもたちが、生まれ育った環境に左右されることなく自らの可能性を追求できるようにしたもの。公立、私立、所得、子どもの人数に関係なく無償化となる。

この財源について吉村洋文知事は、「これまでの高校無償化は、対象を区切りながらやってきた。これを所得制限なく全世帯を対象にするための財源は、これまで毎年200億〜300億で穴埋めしていた減債基金。今年で終了するため、大学と高校の無償化はそこを中心的にした財源になっている」と説明。

続けて、継続的な財源確保については「財政規律を堅持していけば、教育無償化の財源は生み出せると考えている」と話した。今後は、2024年度が高校3年生や大阪公立大学4年生、大阪公立大学院2年生を対象に所得制限を撤廃。翌年から順次対象を広げ、2026年度には全ての学年を対象に授業料の完全無償化が実現されるという。

取材・文・写真/岡田由佳子

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