ブギウギ第21週振りかえり・あなたが笑えば、私も笑う

2024.2.23 18:30

映画で棚橋(生瀬勝久)と夫婦役で出演をするスズ子(趣里)(C)NHK

(写真5枚)

「ブギの女王」と呼ばれるスター歌手となったヒロインが、戦後の日本を歌で明るく照らしていく姿を描く連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK朝ドラ)。2月24日の放送では、「あなたが笑えば、私も笑う」と題する第21週(2月19日〜23日放送)を振りかえる。

■幼い娘を連れて、タナケン主演映画の撮影へ

昭和24年(1949年)の夏。ヒロイン・スズ子(趣里)の新曲『ジャングル・ブギー』は、空前のヒットとなった『東京ブギウギ』に続いてまたもやヒット曲となり、スズ子は育児と仕事で大忙しの日々を送っていた。

娘・愛子(小野美音)の寝顔を見つめるスズ子(趣里)(C)NHK
娘・愛子(小野美音)の寝顔を見つめるスズ子(趣里)(C)NHK

そんな折に、幼なじみのタイ子(藤間爽子)が、息子の達彦(蒼昴)を連れてスズ子の家を訪ねてくる。病から回復したタイ子は、一からやり直すために故郷の大阪に戻って旅館で働くと告げ、スズ子たちは離れても変わらない友情を確かめあうのだった。

ほどなくして、スズ子は喜劇王・タナケンこと棚橋健二(生瀬勝久)主演の映画に、棚橋と夫婦役で出演することになる。スズ子は、まだ幼い娘・愛子(小野美音)を撮影現場に連れていくが、おてんばざかりの愛子は撮影所で転倒して頭をケガをしてしまう。

愛子の傷は大事には至らなかったものの、事態を受けて撮影は一時中断となってしまう。そしてこの一件で、スズ子は棚橋から、周囲への皺寄せや作品の質について苦言を呈される。また、スズ子自身も、愛子への心配が頭から離れず、撮影中も気もそぞろになってしまう。

■芸能記者・鮫島の挑発で、スズ子とりつ子が対立?

一方、「ブルースの女王」と呼ばれる歌手・茨田りつ子(菊地凛子)は、自身の歌に納得できない日が続いており、苦悩していた。そんな時、りつ子の前に芸能記者の鮫島(みのすけ)が現れる。鮫島から「スズ子が歌を捨てて女優業に専念する気だ」と嘘を吹き込まれ、鮫島の挑発につい反応してしまうりつ子。それからしばらくして発売された雑誌の記事には、スズ子を批判するりつ子の言葉が掲載されていた。

りつ子(菊地凛子)に取材記事の真意を聞くスズ子(趣里)(C)NHK

その後、映画の撮影現場まで現れた鮫島は、スズ子に「公平な場を用意するべき」とりつ子との対談を提案する。最初は毅然とした態度で対応していたスズ子だが、りつ子が「ブギなんかもう終わりよ」と発言したと耳にすると、鮫島の口車に乗せられて提案を受け入れてしまう。

対談は日帝劇場の稽古場で行われることとなり、鮫島が仕切りながらスズ子とりつ子の対談が進められていく。スズ子がりつ子に取材記事の真意を聞くと、りつ子は「福来スズ子が終わった歌手だ」と言ったことを認め、さらにはブギの人気もすぐに終わると告げる。さらに挑発してこようとする鮫島にスズ子は怒って言い返すと、りつ子を残して稽古場から出て行くのだった。

■羽鳥に新曲を依頼「ブギの曲で勝負したい」

棚橋との映画の撮影は終盤となり、最終日はクライマックスの2人の歌唱シーンで迎えることになる。その撮影直前、スズ子の楽屋に棚橋が訪ねてくる。スズ子たちの対立を煽るような鮫島の記事を読んでスズ子を心配する棚橋は、幼い娘を抱えながら表舞台で生きるスズ子に「生き方でわかってもらうしかないんだよ」と力強くも温かい言葉をかけて励ます。

鮫島(みのすけ)の取材について言いたいことがあると話すりつ子(菊地凛子)(C)NHK

そしてスズ子は、師と仰ぐ作曲家・羽鳥(草薙剛)のもとを訪れ、「新曲にはブギの歌を書いてほしい」と依頼する。はじめは「ブギが続けば面白みがないだろう」と言う羽鳥だったが、スズ子とりつ子の対談の話や、「自身の代名詞であるブギの新曲で勝負したい」というスズ子の思いを聞くと、「その喧嘩、買おうじゃないか」とブギを書くことに乗り気になる。

一方、りつ子のもとには鮫島が再び姿を現していた。「スズ子に言い足りないことはないか」とさらなるコメントを求める鮫島だが、すでに羽鳥がスズ子の新曲に取り掛かっていることを耳にしたりつ子は、自身が鮫島に騙されて誤解していたことに気付いていた。そして、自身の歌への信念で鮫島を黙らせ、追い払う。ある夜、りつこはスズ子の家に突然謝罪のために訪ねてきて、スズ子たちは互いの誤解を解いて無事に和解するのだった。

■家政婦の大野が登場、スズ子が初めて愛子を残して仕事へ

女手ひとつで娘を育てるスズ子の様子をみかねたりつ子の紹介で、同郷の青森出身で信頼できる人物だという大野晶子(木野花)という女性が、スズ子の家政婦として働くことになる。この日、スズ子はタナケンの映画の試写会があり、いつも通り愛子も連れて行こうとすると、大野から愛子を留守番させるように促される。

家政婦としてやって来た大野晶子(木野花)(C)NHK

はじめは愛子に留守番はまだ早いと反対するスズ子だったが、マネージャーの山下(近藤芳正)の説得もあり、後ろ髪を引かれながらも初めて愛子を家に残して仕事に行くことにする。無事に試写会を終えてタナケンを見送るも、留守番している愛子のことが気になるスズ子。急ぎ帰宅すると、そこには大野と無事に留守番できた愛子の姿があった。そんなスズ子に大野は、これまで一人で育児と仕事を頑張ってきたスズ子への労いと、「これからは私がいます」と言葉をかける。大野の優しさと心強さに、スズ子は涙を滲ませるのだった。

本作は、『東京ブギウギ』など数々の名曲で一世を風靡した歌手・笠置シヅ子さんをモデルに、歌や踊りを心から愛するヒロインが昭和を代表するスターとなり、激動の時代を生き抜いていく物語。土曜日の放送はその週の振りかえり。

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