9年ぶり復活のSOPHIA「改めて音楽の力を感じています」

2024.3.1 21:00

9年ぶりに復活したSOPHIAのボーカル・松岡充

(写真4枚)

◆「不安? めちゃくちゃありました(苦笑)」

──SOPHIAって、大きなプロジェクト発表やライブ会場の決め方なんかを見てると、ちゃんとファンと約束を第一に考えている印象があります。

はい、その信頼関係がないと、深く繋がっていけないと思ってます。生まれた場所も性別も、価値観も生活環境も違う。そんななか、一瞬だったとしてもライブ空間でホントに愛しあえるかどうかなんです、ファンとアーティストって。

僕らはそれを分かってるし、ファンも分かってくれてていると思うから、こんなに長い活動休止となっても復活できて、多くのファンが集まってくれた。こんな幸せなことは稀なことだと思いつつ、とてもファンに恵まれたバンドだなと思ってます。今年で結成30周年ですけど、ファンとの関係性を大切にしてきたというのはありますね。

「ファンとの関係性を大切にしてきた」という松岡充

──とはいえ、9年間という長い休止期間に不安は無かったんですか?

めちゃくちゃありました(苦笑)。それはMICHAELでファンにも伝えていたし、自分の心に正直にそういう楽曲を作ってきました。このMICHAELの活動はいつかSOPHIAが復活するためなんやと、9年間を支えてくれたファンのみんなは分かってくれている。

──結成1年後にメジャーデビューし、ライブもめちゃくちゃたくさんやって、テレビやラジオにも出ながら、新曲も定期的にリリースして、なおかつ新しいことをするためにはどうしたらいいかと、それこそ精力的という言葉では足りないほどだったじゃないですか。この9年という活動休止期間は、客観視する余裕もなかったSOPHIAという存在を見つめ直す時間になったんじゃないですか?

自分たちが見えてなかったことに初めて気がついたのが、実は1回目の活動休止なんですよ。9年間が大きすぎて隠れちゃってるんですけど、都啓一(キーボード)の療養のために2010年に一旦休止したんです。その後、都の頑張りがあり異例のスピードで奇跡の寛解を遂げて、その後は僕はよっしゃ行くぞ!って気持ちだったんですけど、この活動休止のときに、初めて自分の人生を振りかえったと思うんですよ、メンバー全員が。

デビュー後、自分らがなにをやってるかわからなくなるくらい活動がぶっ続けでした。ライブ、プロモーション、レギュラー番組、楽曲制作というのをずーっと続けていて。とても幸運なことなんですが5人揃っての活動を続けることができていたところに、初めて「俺の人生」というのを考えさせられる時間だったと思うんですよ。1回目の休止から復活したあと、メンバーぞれぞれの温度感が変わったのは確かにありましたね。

そういう意味でいうと、9年間の休止というのは自然発生的なストップだったかもしれない。だから活動休止前の体制とは僕もまったく違って、やらなあかんとか、こうせなとかまったくなくて。それはメンバーに直接言ってます、自分のことをいちばんに考えて欲しいって。

SOPHIA『あなたが毎日直面している 世界の憂鬱』

──そんな過程を経て活動を再開させたSOPHIAですが、集大成と位置づけている『獅子に翼』シリーズを終わらせたじゃないですか。やはりそれは、新生SOPHIAとして次にステップに、ということなんですか?

そうですね。『獅子に翼』を終わらせたのは、結成してから走り続けたSOPHIAの活動のなかで、なにか自分たちが得たもの、見えた景色は十二分にあったかなと。それに、復活したからといって、大切にやってきた活動がただ単にリバイバルになるのはイヤだったんですよ。昔の活動を焼き直しして、懐かしがるような。だから『獅子に翼』を終わらせて、メンバーとファンの新しい関係性を構築しようと。

『SOPHIA Premium Symphonic Night in ⼤阪城ホール』

出演:SOPHIA、The Symphonic Orchestra
日時:2024年3月10日(日)・17:00〜
会場:大阪城ホール(大阪市中央区大阪城3-1)
料金:9900円(指定席)

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