梅田の新劇場で落語会、笑福亭たま&桂二葉に訊いた見どころ

2024.3.6 08:00

『らくごのお時間 10周年落語会 噺家八景』に出演する(左から)桂二葉、笑福亭たま

(写真6枚)

■ 二葉の『つる』は枝雀の次におもしろい!?

──ネタですが、たまさんが披露される『源平盛衰記』は、大阪の落語家さんは滅多にやらないそうで。

たま:そうですね。やる人が少ないですね。

──なぜ少ないのでしょうか?

たま:なんででしょうね。古典落語の場合は、(そのネタを)おもろくした人がおったら、パクってええんですけど。結構、時事ネタを入れたりするので、そのままはマネしにくいのもあるんや思います。

二葉:お兄さんはどこからもらわはったんですか?

たま:東京の落語家さんは『源平盛衰記』を結構やっていて。俺は最初、新作のつもりでショート落語(SR)=小噺ばっかりで、源平合戦を喋る「SR源平」というのを作ってん。で、台本を整理したら「これって新作やなしに、古典の『源平盛衰記』て言う方がええわ」て思い出して。もちろん古典のギャグも入ってるし、古典やねんけど、そんなんやから「誰からもらった」というのがないねん。

『つる』について話す桂二葉

──昔、聞いたことがある方がいらっしゃったら、新しいものを聞いてもらえますね。

たま:昔の『源平盛衰記』を知ってる人はもう、おらへんのちゃう?

二葉:私もお兄さんの『源平盛衰記』しか知らないです。

──先ほどの松井愛さんのラジオ番組で、南光師匠が「二葉さんの『つる』は私の師匠(桂枝雀)の次におもしろい」とおっしゃっていましたね。

二葉:そうですね、褒めていただいて・・・。でも、(枝雀師匠を)超えられてないんやなって思いました(笑)。超えたいなと思ってやってるんで、一応。大谷翔平選手じゃないけど、憧れだけ持つのはちょっとちゃうなと思っているので、まだまだ頑張ろうと(笑)。でもうれしい。実際、「つる」をやったとき、舞台袖で南光師匠が拍手してくれはって、それがめちゃくちゃうれしかったのをずっと覚えてます。

たま:南光師匠が「今回は、うちの師匠を超えとったわ!」て言うたら、すごいやろな(笑)。

二葉:それは冗談ですけど。もっと上を目指さんと、と思てます。

──そうなると歴史が変わりますね。

たま:枝雀師匠を超える『つる』! 乞うご期待!

二葉:目指したいです!

『SkyシアターMBSオープニングシリーズ らくごのお時間10周年落語会 噺家八景』は4月29日、「SkyシアターMBS」で開催。チケットは6000円(オリジナル手ぬぐい付き7500円)で、3月9日から一般発売。

昼1時開演の昼公演は笑福亭鶴光が『竹の水仙』、柳家花緑が『中村仲蔵』、月亭方正が『茗荷宿』、桂二葉が『つる』を口演。夜6時開演の夜公演は、桂南光が『らくだ』、立川談春が『文七元結』、月亭八光が『住吉駕籠』、笑福亭たまが『源平盛衰記』を披露する。

取材・文/岩本

『SkyシアターMBS オープニングシリーズ らくごのお時間 10周年落語会 噺家八景』

日程:2024年4月29日(祝・月)
時間:昼公演13:00〜/夜公演18:00〜
会場:SkyシアターMBS(大阪市北区梅田3-2-2 JPタワー大阪 6F)
料金:全席指定6000円、オリジナル手ぬぐい付き7500円(未就学児入場不可)
電話:0570-200-888(キョードーインフォメーション/11:00〜18:00 ※日祝休)

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