ブギウギ第24週振りかえり・ものごっついええ子や

2024.3.15 19:30

愛子を誘拐するという電話口の相手と話すスズ子(趣里)と大野(木野花)(C)NHK

(写真5枚)

「ブギの女王」と呼ばれるスター歌手となったヒロインが、戦後の日本をブギのリズムで明るく照らす姿を描く連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK朝ドラ)。3月16日の放送では、「ものごっついええ子や」と題する第24週(3月11日〜15日放送)を振りかえる。

■ ビッグサプライズ!なラインダンスに大盛り上がり

昭和26年(1951年)11月、作曲家・羽鳥善一(草彅剛)の作曲二千曲を記念する「ビッグパーティー」の日が近づいてきていた。ヒロイン・スズ子(趣里)と、同じく羽鳥を師事する歌手・りつ子(菊池凛子)は、羽鳥からパーティーでの余興を依頼される。余興の内容を考えることになったスズ子は、悩んだ末にある余興を思いつき、りつ子に協力を頼む。

そして迎えたパーティー当日、『別れのブルース』を歌い終えたりつ子の合図でスズ子が登場。余興は2人が『東京ブギウギ』にのせてラインダンスを踊るというもので、思わぬサプライズに羽鳥は目を輝かせる。観客もおおいに盛り上がり、余興は大成功。会場一体となって羽鳥夫妻を祝福する、忘れがたいパーティーとなるのだった。

https://twitter.com/asadora_bk_nhk/status/1766966264587583676?s=20

■ 8歳になった愛子、友人関係に悩む日々

昭和30年(1955年)6月、スズ子が世田谷に構えた新しい家に越してから5年が経った。友だちのいない娘の愛子(このか)のことが心配なスズ子は、近所の人々を招いて愛子の8歳の誕生会を開くが、愛子は誰とも話さず一人ぼっちでいた。見かねたスズ子は友だちを作るように促すも、周りから母が有名人であることを揶揄されている愛子は、「余計なお世話だ」と拗ねて部屋にこもってしまう。

友だちを作っておいでと娘の愛子(このか)に促すスズ子(趣里)(C)NHK

愛子に何不自由なく育ってほしいと愛情をかけるスズ子は、その後も良かれと思ってついつい口を出してしまうが、それが裏目に出て愛子とすれ違っていく。家政婦の大野(木野花)や、羽鳥の妻・麻里(市川実和子)に子育てについて相談するも、解決策は見つからずにいた。

ある日、ささいなことから愛子と喧嘩してしまうスズ子だったが、愛子が登校した後自宅に不審な電話がかかってくる。大野が受けたその電話は、「3万円払わなければ、娘の愛子を誘拐する」という脅しの内容だった。犯人からは警察には伝えないようにと言われ、電話は切れてしまう。

■「娘を誘拐する」と脅迫の電話、駆けつける刑事たち

すぐに学校に電話をかけるスズ子だが、愛子はすでに下校しており、急いで近所を探し回るもののその姿を見つけることはできない。一方で大野は、反対するスズ子を押し切って警察に電話する。やがて、スズ子の家に刑事たちが駆けつけ、捜査主任の高橋(内藤剛志)が陣頭指揮をとることになる。

捜査主任の高橋(内藤剛志)と話すスズ子(趣里)と大野(木野花)(C)NHK

一方、誘拐騒動を知らない愛子は、帰り道に空き地である少年と出会う。先日の誕生会に来ていたという少年は、愛子と同じ小学校だが貧しい家庭で、同級生に身なりをからかわれるので学校に居場所がないのだという。互いの家庭環境は違えど、似たような悩みを抱える少年の話を聞いた愛子は、親や友だちについて素直に自分の気持ちを口にする。打ち解けた2人は、明日も空き地で遊ぶことを約束する。

■ ついに犯人と接触、その正体は・・・

その後、無事に帰ってきた愛子に安堵するスズ子。翌朝、スズ子は愛子に今日は学校を休むようにと言うが、友だちと遊ぶ約束があるという愛子はどうしても学校に行きたいと駄々をこねる。

しばらくして、犯人から再び電話があり、「今日の午後3時に、日帝劇場のロビーへマネージャーに3万円を持ってこさせろ」と命じられる。高橋(内藤剛志)ら刑事が張り込むなか、スズ子のマネージャー・柴本(三浦獠太)は、日帝劇場のロビーに向かう。そこへ不審な男(水澤紳吾)が現れるが、刑事たちが瞬時に取り押さえる。

お金を持つ柴本の元へと向かってくる男(水澤紳吾)(C)NHK

犯人の正体は、愛子が友だちになった少年・一(はじめ、井上一輝)の父親だった。早くに妻を亡くして男手ひとつで息子を育てるも、自身も病弱なため思うように働けず、息子に貧しさから惨めな思いをさせたくないという気持ちから犯行に至ったのだという。

一は遠い親戚に引き取られて転校することになるが、一との約束を破ってしまい、そのまま転校してしまったことで落ち込む愛子は、「一君がおらんようになったんはマミーのせいや」とスズ子を責めてしまう。

■ 友だちとの別れ、そして通じ合う母と娘の心

誘拐事件は未遂に終わったが、犯人が捕まってから愛子は3日間も学校を休んでいた。愛子に学校に行くよう言い聞かせるスズ子だが、愛子は友だちになった一がいなければ学校には行きたくないという。周囲の人々の相談して背中を押されたスズ子は、続けて高橋刑事のもとを訪ね、あるお願いをする。

玄関にて、一を見送るスズ子(趣里)と愛子(このか)(C)NHK

スズ子が高橋刑事に頼んで実現させたのは、愛子と一との再会だった。2人は精一杯思いを伝え合い、またいつか再会することを約束して別れる。そして、一から愛子の気持ちを聞いたスズ子は、自身の胸のうちを愛子にまっすぐに伝える。愛子もスズ子に自分の本音を伝え、心が通じ合った親子はようやく笑顔を取り戻すのだった。

本作は、『東京ブギウギ』など数々の名曲で一世を風靡した歌手・笠置シヅ子さんをモデルに、歌や踊りを心から愛するヒロインが昭和を代表するスターとなり、激動の時代を生き抜いていく物語。

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