79年の歴史に幕、大阪名物・二見の豚まんを求め連日長蛇の列
大阪・なんばの名物「二見の豚まん」(大阪市中央区)が3月31日をもって閉店。創業79年を誇る同店のラストを見届けようと、店には連日多くの人が来店している。
各線なんば駅からすぐ近くの商店街「なんば南海通」の一角にある同店。チェーン店展開や通販販売はおこなっておらず、同じく豚まんの「551」と並び大阪名物として観光客や地元の人々から親しまれてきた。
3月初旬、SNS上で閉店の一報が流れると「うそだろ・・・」「ショックすぎて今すぐ難波いきたい」など嘆く声が溢れた。さらに閉店の数日前からは駆け込みで買いに行く人も増え、早朝から列ができ早々に売り切れる状況が続いていた。
■「閉店」の一報から毎日長蛇の列が
関西人としては、やはり最後にその味を楽しみたい・・・ということで、筆者も閉店前日の30日に店を訪れた(店舗側には電話にて記事を書くこと・撮影することは了承していただいた)。
オープン2時間前の朝9時ごろに到着したにもかかわらず、店の前にはすでに大行列が。ひとまず最後尾に加わってみたものの、後ろに続々と人が並ぶ。確認できる限りでは隣の商店街にまで列が伸び、通りがかる人々も「すっごい並んでるやん」「これ、豚まんの列?」などと驚いた様子だった。
いよいよオープンが近づき、店主から「1人5個まで」と制限を設けたうえで整理券が配布された。整理券は受け取れたものの、微妙な番号のため購入できるかは際どいところ。ひやひやしながら並んでいたが、なんとか無事に購入できた。
後にも大勢の客が控えていたためスタッフに閉店理由を聞くことはできなかったものの、豚まんを箱に詰める手さばきや、「温かいの? 冷たいの?」と素早く注文を聞く姿からは、熟練の技を感じられた。
店には「軽い気持ちで買いに来たんやけどな・・・」とあまりの列に呆然とした様子の人や、「また明日も来るからね」とスタッフに呼びかける常連客らしき人の姿もあり、いかに愛されているかがうかがえた。「二見の豚まん」の営業は3月31日まで。開店後、売り切れ次第終了となる。
取材・文・写真/つちだ四郎
「二見の豚まん」
住所:大阪市中央区難波3-1-19
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