「虎に翼」第3週振りかえり・女は三界に家なし?

2024.4.19 19:30

女子部を卒業し、法学部に進学する寅子(伊藤沙莉)たち(C)NHK

(写真5枚)

女性弁護士を目指し、同じ志を持つ仲間たちと法曹の世界へ飛び込んでいくヒロインの姿を描く連続テレビ小説『虎に翼』(NHK朝ドラ)。4月20日の放送では、「女は三界に家なし?」と題する第3週(4月15日〜19日放送)を振りかえる。

■ 女子部存続の危機、学園祭の法廷劇で宣伝することに

1933年(昭和8年)、秋。ヒロイン・寅子(伊藤沙莉)が「明律女子大学女子部」の2年生に進級して半年が経ったが、生徒数が激減したことで、女子部は存続の危機に陥っていた。そんななか、大学の学園祭「明律祭」で、寅子たち女子部の二年生と三年生は合同で法廷劇を上演することになる。寅子たちは、女子部存続のための宣伝になると考え、真剣に取り組み始める。

2年生と3年生の合同で法廷劇を上演することになった寅子(伊藤沙莉)たち(C)NHK

演目は学長が実際の判例をもとにした「毒まんじゅう事件」に決まり、脚本は同期の涼子(桜井ユキ)が担当することに。筋書きは、医学生の男性と恋に落ちた女給の女性が、彼に資金援助を続けるも、医者になった途端に「結婚はできない」と捨てられてしまう。女性は防虫剤入りの毒まんじゅうを作り、男性一家の殺害を試みるが、結果的に男性の祖父が死亡。女性は殺人と殺人未遂の罪で懲役を言い渡された、というものだった。

ある日の放課後、寅子は梅子たちを連れて自宅で劇の衣装作りを行うことにする。しかし、そこで同期の香淑(ハ・ヨンス)が、寅子の親友で兄嫁の花江(森田望智)を悪気なく女中と間違えてしまう。笑って受け流し、その場を去る花江を気遣う寅子だったが、花江は「寅子には嫁に来た人の気持ちはわからない」と言葉を濁す。

そんな折、完成した脚本を読んだ同期生のよね(土居志央梨)は、法廷劇の終わり方に納得できず、脚本をしたためた涼子に「この場所を結婚から逃れるための時間稼ぎに使うな」と突っかかる。さらに「周囲と違って自分は本気で弁護士になりたいんだ」と続けるよねの言葉に、寅子は「目に見えて推し量れない人の本気に、上も下もない」と反論し、言い合いとなる。

■ 乱闘騒ぎで劇は中止、よねの生い立ちが明かされる

そして迎えた法廷劇の本番当日。寅子たちは女子部存続のために全力で演じるも、女子部を見下している客席の男子学生たちから次々と野次が飛ばされる。心ない言葉に寅子とよねは怒り心頭、男子学生たちとの乱闘騒ぎに発展し、劇は中止に。さらにはこの騒動が新聞にまで取り上げられてしまう。

同期のよね(土居志央梨)の過去を知る寅子(伊藤沙莉)(C)NHK

寅子たちは、喧嘩の拍子に足を怪我したよねを住み込み先のカフェー「燈台」に送り届ける。そこで、よねが働きながら弁護士を目指していること、そして、貧しい農家の生い立ちであることが明かされる。優しかったよねの姉は十五歳で身売りされて東京で女郎になり、よねも同じく売られそうになるが女であることを捨てようと短髪にして抵抗し、姉を追って東京へ逃げたのだという。

その数年後、姉の売上金が置屋にごまかされていたことが発覚。よねは自身の身体と引き換えに、いかがわしい弁護士の男に大金を取り返してもらうが、置屋を追い出された姉は男を作って消えてしまう。よねの手元にはお金のみが残り、「今のあたしのまま、なめ腐った奴らを叩きのめすことができる力が欲しい」と、そのお金を使って必死に勉強した末に女子部へ入学したのだった。

寅子や涼子たちの恵まれた環境に憤りを感じると告白するよねに、かける言葉が見つからない寅子だったが、今回の騒動でよねがこんな顔をして終わるのは嫌だと感じ、法廷劇の実際の判例を再検証してみることを提案する。寅子の母・はる(石田ゆり子)と花江の力も借りて実際にまんじゅうを作り、そもそもまんじゅうに毒を仕込むことができるのかを検証していく。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本