令和で「接吻」再ブレイク、改めて唸るオリジナル・ラブの強度

2024.5.11 19:00

バンドツアーをおこなうOriginal Love(右が田島貴男)

(写真1枚)

田島貴男による音楽ユニット・Original Love(オリジナル・ラブ)が、5月から7月にかけてバンドツアー『Game Changer Tour』を開催。関西では6月22日に「Zepp Namba」(大阪市浪速区)にてライブをおこなう。

1991年にアルバム『LOVE! LOVE! &LOVE!』でメジャーデビュー。当初は5人組のバンドだったが、1995年以降はボーカル・田島貴男のソロユニットとして現在まで活動を続けてきた。

90年代に青春を過ごした人なら、フリッパーズ・ギターやピチカート・ファイヴと並ぶ「渋谷系の象徴」として認知している人も多いだろう。

ブラックミュージックをベースにあらゆるジャンルを網羅したグルーヴィーなサウンドと、阿久悠に代表される歌謡曲を彷彿させる大人の色気漂う「日本語の歌」が融合したオリジナル・ラブの楽曲は、新鮮でありながら日本人の情感に訴える普遍性を宿しており、テレビCMとしてオンエアされるなど、多くの人々の心をとらえた。

この30年間、音楽シーンの流行り廃りとは距離を置きながら、常に新たなチャレンジを積み重ねてきたオリジナル・ラブだが、近年は1993年リリースの『接吻 kiss』が多くのミュージシャンにカバーされ話題に。

さらに2022年頃からはTikTokで田島貴男もオリジナル・ラブも知らない若者らが『接吻 kiss』を歌い踊る動画が大バズりするなど、まさかの再ブームが巻き起こった。

そんな現象に驚きつつも、時代やジャンルを超越したオリジナル・ラブの楽曲の強度に改めて唸らされた人も多いだろう。個人的には、田島貴男という人が持つ日本人離れしたスケール感やファンキーで艶やかなボーカル、即興性に富んだフィジカルなパフォーマーとしての資質は、日本ではほかに藤井風ぐらいしか思い浮かぶ人がいない。だからこそ今、オリジナル・ラブがZ世代の若者たちにハマったのではないだろうか。

藤井風も『接吻』をカバーしている

ライブといえば、ギター1本による弾き語りや多重録音演奏などアイデアを駆使した「ひとりソウルツアー」も好評な彼だが、今回のツアーはバンド編成。気心の知れた仲間の演奏をバックに、ファンキーに歌い踊る稀代のボーカリスト/パフォーマー田島貴男の世界にどっぷりと酔いしれたい。

日時は6月22日・夕方6時から、「Zepp Namba」にて。チケットは指定席7700円。

文/井口啓子

Original Love Tour 2024『Game Changer Tour』

日時:2024年6月22日(土)・18:00〜
会場:Zepp Namba(大阪市浪速区敷津東2-1-39)
料金:7700円(ドリンク代別途要)
電話:06-6535-5569(SMASH WEST)

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