伊藤沙莉、穂高との口論シーンを分析「ある種の親子げんか」

2024.7.5 12:00

穂高を見据える寅子(伊藤沙莉)(C)NHK

(写真3枚)

戦後の混乱する日本で、法の知識と行動力で人々を助けようと奔走するヒロイン・猪爪寅子(伊藤沙莉)を描く連続テレビ小説『虎に翼』(NHK朝ドラ)。寅子役を演じる伊藤沙莉が、第69回(7月4日放送)を振りかえった。

■ 怒りに見えるが「これは大いなる愛」

寅子が恩師の穂高(小林薫)の祝賀会で、「結局私は、大岩に落ちた雨垂れの一滴にすぎなかった」と自嘲した穂高に怒りをあらわにするシーンがあった第69回。

SNS上でも議論を呼んだ寅子の怒りについて、「演じるにあたって、なぜ寅子は穂高にここまで怒るんだろう? と悩みました」と役作りでの苦労を明かした伊藤。

監督に相談したところ、「表現としては怒りかもしれないけれど、ここは寅子から穂高に愛情を伝えるシーン。ここで2人は、ただの仕事相手や師弟関係じゃできないけんかをしている。もはや、ある種の親子げんかであって、これは大いなる愛なんです!」と返答があったという。

穂高の退任記念祝賀会に出席する寅子たち(C)NHK

そのうえで脚本を読み返したという伊藤は、「きっと寅子は、穂高先生の挨拶を聞いて『今までやってきたことすべてが雨垂れの一滴だと言うの? すごいことを成し遂げた先生を尊敬していたのに、そんな後ろ向きなことを言わないでよ!』と感じたんですよね」と分析。

「ここでも寅子の声色や温度感は怒りに見えますが、根底にある先生への愛と敬意が怒りとして表れたと捉えていただけたらうれしいです」とコメントした。

さらに、「もう最後だからいいや! と見逃がさないのが寅子ですし、それが彼女の愛なんです(笑)。まぁいっか! で、その人との関係性を終わらせたり諦めたりしない。寅子は絶対に、相手に気持ちを届けることを諦めず、関わり続けていく人なんですよ」と熱く語った。

『虎に翼』の放送はNHK総合で朝8時から、NHK BS・プレミアム4Kでは朝7時半からスタート。

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