大阪駅で贅沢な「無料アート鑑賞」、ジョジョ・荒木氏の作品筆頭に

2024.8.3 10:00

「いつもは四角い紙に描いていますが、今回は円に描くということで。円には無限のイメージがある。何をどこに配置するのか、構図が難しかった」と荒木氏

(写真7枚)

JR大阪駅西口直結の「イノゲート大阪」が7月31日に開業した。それに合わせ、同施設の1・2階ではアートプロジェクト「WARP(WEST ART PROJECT)」が公開されている。

大阪駅⻄側エリアで日常的にアートに触れ、行き交う人々へ、現実と創造性を「ワープ」するような新たな体験の提供を目指すことをコンセプトにしたプロジェクト「WARP」。

1階には、大阪駅西口改札すぐの場所に設置されたデジタルサイネージを使用したビデオアート「Bloom」、7mを超える大きさのグラフィックアート「Point」、そして漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの作者である荒木飛呂彦氏が手がけたことで話題となった「THE FOUNTAIN BOY」の3つが展示されている。

大倉龍司氏による「Point」

2階には、カメラを用いて目の前に立った人をモチーフにした水彩画のような電子絵画を生成する「People at Inogate Osaka」、そして「大阪」の文字を元に作られたモニュメントなどを観ることができる。

「Shunta Sakamoto」による「People at Inogate Osaka」

「WARP」をプロデュースするクリエイティブ集団「CEKAI」の担当者は、同プロジェクトについて、「大阪駅の歴史と現在をつなぐ『時空を超える移動(ワープ)』と、人々の創造性を刺激する「創造性の飛躍(ワープ)」という2つの意味が込められている」と説明。

三重野龍氏による「大阪」

「起用したのはいわゆる大御所のアーティストではなく新進気鋭の若手アーティストたちで、『アート』という言葉をデザインや映像、グラフィックまで、広い意味でとらえて作品にした。それぞれのアーティストには展示する空間や使用されるイメージを伝えて作品に落とし込んでもらった」とコメントした。

通勤や休日のお出かけなど、日常的に通り抜ける駅という場所で、ふと立ち止まってアート作品を観賞することで創造性を刺激する同プロジェクト。現在の6つの作品だけでなく、今後も新たな「ワープポイント」を増やしていく予定だという。

取材・文・写真/上地智

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