大阪が「緑が少ない街」から生まれ変わる?うめきた公園が開業へ

2024.9.3 12:15

先行まちびらきでお披露目される「うめきた公園」

(写真2枚)

いよいよ9月6日に先行まちびらきがおこなわれる、JR大阪駅前の「グラングリーン大阪(うめきた2期地区開発プロジェクト)」。3日に実施されたメディア説明会では、地区の約半分を占める「うめきた公園」のデザインや設備に込めた意図が明らかとなった。

■ 注目エリア・うめきた公園、どんな効果が見込める?

総事業費が約6000億円という大規模開発が進行中の同エリア。先行まちびらきでは、全敷地のうち約4割がオープンし、北街区にある商業施設「グラングリーン大阪 ショップ&レストラン」や中核機能施設「JAM BASE」、ホテル「キャノピーby ヒルトン大阪梅田」などの新施設がお披露目となる。

なかでも注目されているのが、地区面積約9ヘクタールのうち、およそ半分を占める「うめきた公園」だ。三菱地所関⻄⽀店グラングリーン⼤阪室⻑・神林祐⼀氏によれば、当初はスタジアムにする構想もあったが「これからの時代、不動産開発における緑・公園は大事」という考え方のもと公園整備が決まったという。

大阪は全国でも特に緑が少ないといわれる街ということもあり、「公園の中にまちをつくる」という考えを強く意識。そのためエリア全体も、まず緑を全敷地に敷き、その上に建物を建てていくという造りとなっている。さらに、公園には近隣の在来種である木を多く植え、「近隣の動植物にとって優しい公園」として生物多様性にも配慮しているという。

また、都会に緑豊かな公園を作る意義として「環境・防災についても一つの考え方を示したい」と神林氏。分かりやすい効果として、温室効果ガスの削減やヒートアイランド現象の抑制なども期待できるとか。また、ゲリラ豪雨や台風にも対応できるような公園作りのほか、バイオガス発電や井戸水を使った冷暖房の導入をはじめとし、最先端の技術も取り入れていく。

神林氏は「これらの取り組みを通し、不動産開発において世の中にやさしい・世の中をよくしていくというのはどういった形なのか、世界に向けて発信していければ」と意気込んだ。

9月6日の先行まちびらきでは、うめきた公園にくわえ、ホームセンターコーナンによる新業態「gardens umekita」や「TULLY’S COFFEE・有隣堂」をはじめとした19店舗がオープンする。

取材・文/つちだ四郎

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