「歌うぜよ!じゃないんよ」近江屋跡地のカラオケにツッコミ

5時間前

「近江屋事件」の石碑が残る跡地にオープンした「ジャンカラ京都河原町近江屋店」

(写真13枚)

幕末維新の中心地として、多くの史跡や石碑が残る街・京都。なかでも坂本龍馬が暗殺された近江屋事件の舞台とされる「近江屋」は、幕末好きもよく訪れるゆかりの地だ。

そんな近江屋の跡地が、なんと令和の現代にカラオケチェーン・ジャンカラの「京都河原町近江屋店」に生まれ変わったのだが、SNSでは「跡地にジャンカラなんやw」「歌うぜよ!じゃないんよ」など話題に。全貌を探るべく、8月23日にオープンしたばかりの同店を取材してきた。

■「龍馬のジャンカラぜよ」呼び込みに二度見

坂本龍馬襲撃事件の舞台となった近江屋は、現在河原町通に面した繁華街の中心地に位置している。筆者もよく知るエリアだが、くだんのカラオケは初めて訪れる。どんなお店なんだろうかとワクワクしていると、さっそく龍馬風衣装を着た男性店員が「坂本龍馬ゆかりの地、龍馬のジャンカラぜよ〜! まっこと楽しいカラオケぜよ〜!」と店頭で呼び込みをしている姿を発見。

呼び込みも「龍馬風」テイストで。「龍馬のカラオケぜよ」という呼び込みは二度見すること必至

この時点ですでに期待大なのだが、入店すると同じく和風の衣装を身にまとったスタッフの皆さんが元気よくお出迎え。龍馬ゆかりの店舗ということで接客でも土佐弁を使用し、お馴染みの「~ぜよ」が飛び交う楽しい空間となっていた。

店内は、1階にオープンスタイルのカラオケエリア「からおけ処 龍馬」があり、2階は近江屋をイメージした和風フロア、3階は龍馬率いる「海援隊」をイメージした船や航海をモチーフにしたフロアとなっている。さらに、龍馬と盟友・中岡慎太郎が討ち入られる場面を再現した「近江屋ルーム」と江戸時代の侘び寂びをイメージした和室「囲炉裏ルーム」があるほか、龍馬の愛刀のレプリカや関連書籍などがずらりと並ぶエリアも設けられていた。

龍馬と中岡慎太郎の討ち入りシーンを再現した「近江屋ルーム」(提供=TOAI)

かなりのこだわりを感じる作り込みだが、そもそもなぜこういったコンセプトの店舗をオープンさせたのか気になるところ。ジャンカラを運営する「TOAI」(本社:京都市中京区)で、広報を担当する世良さんと高山さんに詳しく訊いてみることに。

■ 坂本龍馬へのリスペクトを込めた店舗に

──今回の近江屋店もですけど、東大阪らしい町工場の技術を活かした「ディープ布施店」や近未来風の「京大BOX店」など、最近変わったコンセプトのお店が増えていますよね。

もともと弊社は「ジャンカラにしかない独自性」を意識していたんですけど、次第にその地域の特性を活かし、その土地にしかないコンテンツを増やしていこうということになりまして。本社が京都にあり出店のペースも関西の方が早いので、関西を中心に独自コンセプトの店が増えています。

──それでいうと、この「近江屋店」はまさに地域性のあらわれですよね! こういったコンセプトにするというのは決まっていたんでしょうか?

出店場所が決まると、そのエリアの特徴を捉えて店舗のコンセプトを決定していきます。今回は史実に基づいた近江屋跡地という場所なので、龍馬や幕末をモチーフにすることはすぐに決まりましたね。

1階フロアにある「からおけ処 龍馬」

──カラオケルームにくわえ、お客さん同士で交流できるオープンカウンター「からおけ処 龍馬」もありますよね。やはり幕末好きの方が語り合ったりとか・・・?

幕末ファンらしき方もよく来店されますね。私もプライベート含め何度か利用しているんですが、夜は特に賑わっています。幕末好きらしき方と外国人観光客数名でカウンターが賑わっていることもありました。

──改めて幕末期や龍馬の人気の強さを感じます。それにしても、店舗デザインやルーム、接客スタイルとこだわりがすごいですよね。

本当に龍馬の影響力ってすごいんだなと実感してますね・・・。弊社としても、京都河原町近江屋店は坂本龍馬へのリスペクトを形にしたお店だと自負しています。

さらに近江屋店では、龍馬が愛し、襲撃を受けた日にも食べようとしていたと伝えられる「軍鶏鍋」をイメージしたすき鍋や長崎生まれの「かすていら」、焼酎『龍馬』など限定フードメニューも。幕末好きもそうでない人も楽しめそうな、遊び心溢れる店舗となっている。

龍馬にまつわるメニュー「軍鶏すき鍋」。野菜とうどんがたっぷり入っており、食べごたえ抜群(オープン記念価格980円、通常価格は1280円)

「ジャンカラ 京都河原町近江屋店」は、阪急京都本線「京都河原町駅」より徒歩3分。

取材・文・写真/つちだ四郎

「ジャンカラ 京都河原町近江屋店」

住所:京都市中京区河原町通蛸薬師下る塩屋町330
営業:24時間営業
電話:070-8820-9557

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本