キンタロー。が笑いを止めない理由「お笑いに救われてきた人生」

5時間前

唯一無二の女性芸人・キンタロー。、兵庫・尼崎に訪れた彼女を直撃!

(写真4枚)

テレビ番組に出演すればSNSで話題となり、毎回のようにXでトレンド入りを果たしているお笑い芸人、キンタロー。。

2024年夏も、『FNS27時間テレビ 日本一たのしい学園祭!』(フジテレビ系)の中でおこなわれた、音程を外さずに10曲連続で歌い切る企画「サビだけカラオケ」に登場し、国内トレンド1位にランクインしていた。

同企画ではSTU48の池田裕楽と2人1組で1小節ずつ歌唱。1曲挑戦するごとキンタロー。はメイク、衣装を大きく変え、ピカチュウ、キングボンビー、映画『シャイニング』のジャック・ニコルソン、ドラマ『VIVANT』のノゴーン・ベキなどのモノマネを披露。13時半からカメラを回し始め、それから10時間以上、撮影をしていると明かしていた。

それにしてもなぜ「普通」に歌わなかったのか。キンタロー。にインタビューをするとこのように話してくれた。

「逆に変顔やモノマネをしていないと声がうまく出せないんです。自分でもなぜか分からないのですが、普通にしていたら調子が狂って力が入らない。変顔やモノマネをしていたら精神統一になってきれいに歌える。真顔で真面目に歌うのは恥ずかしくてできません」。

9月22日にあまがさきキューズモールでおこなわれた、キンタロー。ものまねライブの様子

確かにキンタロー。は、どんな企画でもモノマネで姿をあらわす。そしてどんな場面や状況でも笑わせることを止めない。6月29日放送『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)の企画「女性芸能人スポーツテスト2024」では映画『トゥームレイダー』のアンジェリーナ・ジョリーに扮して「トゥームレイダー!」と叫びながら100回以上も腹筋し、9月8日放送『千鳥の鬼レンチャン 400m走&息止めガマン』(フジテレビ)の企画「息止めレンチャン」ではゲーム『スーパーマリオ』シリーズのキャラクター、ドッスンを演じながら見事な勝利を収めた。

常に笑わせようとする姿勢についてキンタロー。は、「自分自身がお笑いで救われてきた人生なので、どんなときも一緒にいたいんです」と気持ちを口にする。

「社会に出てどのように人と繋がっていくかとなったとき、自分はそのツールがお笑いでした。お笑いがあったから友だち作りも容易になりましたし。そうやってお笑いに救われてきた人生なので、自分にとっては憑依一体のもの。いつも一緒じゃないと不安なんです。真面目に喋らなきゃいけないときや、自分の素を出す場面ではソワソワしちゃいます。とにかくいつもお笑い要素がそばにあって欲しいです」。

ちなみに披露されるネタは「北京オリンピックで見た天才子どもトランペッター」のモノマネなど、誰も考えつかない着眼点を持ったものが多い。ネタの見つけ方について尋ねると、「ネットが好きでよく見ているので、検索などをして、みんなが盛り上がっているものをやるという感じです。ただ、単純に顔がまったく似ないものはやらないようにしています」という。

キンタロー。ものまねライブの様子。コロッケのモノマネ(9月22日・あまがさきキューズモール)

■ イロモノ芸人と言われた過去も「自分がおもしろいと感じることをやりたい」

そんなキンタロー。は『女芸人No.1決定戦 THE W 2024』で、自身初の同賞準決勝進出を決めた。そんな彼女にあらためて自身のお笑いのスタイルについて訊いてみた。

「自分は『単純な笑い』をやっていると思っています。だからこそ正統派と呼ばれるお笑いの方から見れば、自分はイロモノ芸人に見えるかもしれません。そのように言われた経験もあり、傷ついたこともありました。ただ、お笑いって好みの世界。おもしろいと感じるものやそのツボって人それぞれなので、だからこそ自分がおもしろいと感じることをやりたいです」。

イベント前、インタビューに応じてくれたキンタロー。

現在では、賞レースで結果を出すことはもちろんのこと、海外に目を向けて活動するお笑い芸人たちも増えた。キンタロー。にはそういった海外進出の可能性はあるのだろうか。

「テレビ番組で一度、カナダへ行ってネタを見せる機会があったのですが、今までで一番スベりました。だから、もともと海外志望ではあるのですが『自分は通用しないんじゃないか』って。やっぱり向こうはスタンダップコメディが多く、政治問題などをイジったりする。そういう笑いの取り方と自分がマッチするのかな、という不安感があるのでなかなか踏み出せません。ただ、私みたいなモノマネ芸人はあまりいないでしょうし、そういう文化があることも聞いたことがない。そういう意味では、いつかチャレンジしてみたい気持ちはあります」。

謙虚な姿勢でそのように話すキンタロー。だが、現在の快進撃を見ると、もっと広い世界でウケそうな予感がしてならない。そんな期待感を抱かせるほど、今のキンタロー。はおもしろくてたまらない。

取材・文/田辺ユウキ

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