大阪・梅田大改革の裏で…消えゆく名所「嘘やろ」「すごく残念」

2024.10.17 07:00

茶屋町での営業終了を発表した「梅田ロフト」

(写真5枚)

「100年に1度」ともいわれる梅田の再開発により、巨大公園や商業施設の新規オープンが続く2024年の大阪。その裏で、長年愛されてきた施設の閉店も相次いで発表されている。

■ 「梅田ロフト」が茶屋町エリアで営業終了へ

茶屋町での営業終了を発表した「梅田ロフト」

1987年にロフト1号店である「渋谷ロフト」が開店後、1990年4月、雑貨専門業態館として、関西のフラッグシップの位置づけにてオープンした「梅田ロフト」。このたび契約満了に伴い、2025年春に現・梅田ロフトを営業終了し、同キタエリア内にて移転し「新生・梅田ロフト」としてリスタートするという。

ロフトは「創業以来『時の器』の精神とともに、時代の変化を敏感に感じ取り、トレンドをしなやかに切りとり、雑貨を通して新しい生活提案し続けてまいりました。雑貨文化のプロデュースカンパニーとして関西のお客さまの期待に応えるべく、雑貨の『今』を感じさせる新しい生活提案を、梅田ロフトから引き続き発信してまいります」とコメントしている。

■ 貴重なミニシアターがまた…18年の歴史に幕

10月24日に閉店するミニシアター「シネマート心斎橋」

大阪・心斎橋の複合ビル「ビッグステップ」(大阪市中央区西)内のミニシアター「シネマート心斎橋」は10月24日をもって閉店。約18年の歴史に幕を閉じることに。

2022年には関西のミニシアター文化を牽引してきた映画館のひとつ「テアトル梅田」、翌2023年には約60年にわたり京都で愛されてきたミニシアター「京都みなみ会館」と、関西では立て続けにミニシアターが閉館している。

「シネマート心斎橋」はアジア映画の専門館として、2006年4月に開館。閉館の理由について「新型コロナウイルスの影響による観客数減少からの回復の遅れ、オンライン配信サービスの普及による競争の激化など、さまざまな経営環境の変化により、今後継続的にお客様へ質の高い映画体験を提供することが難しいと判断し、閉館の決定に至りました」とコメントしている。

この発表に「すごく残念です」「嘘やろ、、、」「こんな素敵な映画館が閉館するなんて信じられん」「小規模映画館のプライベート空間感が大好きでした」と反響が相次いだ。

■ 90年代カフェブーム牽引、全国展開のカフェも

10月20日に閉店する「CAFE GARB」

1998年に大阪・南船場で開業した「CAFE GARB」(大阪市中央区)は10月20日に閉店する。1990年代のカフェブームの象徴でもあり、特徴的な外観に全402席という広々とした店内で、南船場エリアのランドマーク的存在として知られた同店。その後は全国に展開し、現在は「GARB」の名を冠した店舗は全13店舗に。

26周年を迎えた同店だが、ビルの老朽化に伴い、10月20日をもって現地での営業を休止することに。移転先は現在検討中とのこと。休業までの期間、毎日「週替わりイベント」を実施し、10月19日には移転前の最後を飾る「GARB FINAL PARTY」を開催する。

■ ビジネスホテルの先駆け、駆け抜けた60年

「大阪新阪急ホテル」ホテルの外壁にも感謝のバナーが掲示されている

2025年1月4日の宿泊利用をもって60年の営業を終了する「大阪新阪急ホテル」(大阪市北区)。1964年8月開業の同ホテルは、関西の「ビジネスホテル」の先駆け的存在だ。

10月1日より、昭和・平成・令和と駆け抜けてきた60年の営業を振り返るフィナーレイベントを館内各所で開催中。関西初のホテルバイキングとしてオープンした「オリンピア」では、現在グルメフェア『ごちそう感謝祭』が実施されており、初日昼の部は50組146名の予約、最後のグルメ企画として、満席での開幕に。

そのほか、ホテル内の1階や地下1階には、今回のフィナーレイベントのために制作した60年を振りかえる掲示物も多数展示されている。

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