京都に「ニューアワジ」最高峰ホテル、旧邸宅で10室限定の空間

2024.11.4 10:00

旧邸宅をいかした和館・洋館の併置式ホテル。中央のジェラテリアは宿泊者以外も利用可

(写真9枚)

京都の観光地・嵐山や世界遺産「仁和寺」からほど近い閑静なエリアに11月5日、歴史的建物を改修した「HOTEL 宇多野京都別墅(うたのきょうとべっしょ)」(京都市右京区)が開業する。

■ わずか10室、和・洋のゆったり空間を満喫

本館の2F客室からは、枯山水の広大な庭を鑑賞できる

淡路島を拠点に西日本で17のグループホテルを展開する「ホテル ニューアワジ」(兵庫県洲本市)が手がけ、京都では3棟目。前身は、1939年に建てられた京都の財界人の邸宅で、数寄屋建築の本館にスパニッシュ風の洋館を併置した木造2階建て。戦後は「京都市交通局」の保養所として使われた「旧鳴滝寮」が、貴重なレトロ建築を体感できるホテルへ生まれ変わった。

市街地の喧噪から離れた立地をいかし、旅館のような「安らぎ」を意識した客室は、グループホテルで最少の10室。スタンダードタイプでも定員3~4名のゆとりのある間取りで、全室に温泉風呂(京都清水の自家温泉)が付いたプライベート感が魅力だ。天井高のクラシックな洋室、畳敷きに北欧風のインテリアが配された和モダンな部屋など、多彩なスタイルがそろう。

洋館の2F客室、天井高でアールデコの丸窓がクラシックな印象
洋館の1F客室エントランスには、専用のウェイトスペースも

昭和初期の面影が残る本館には、波ガラスや大津壁など貴重な数寄屋建築の意匠が用いられ、歴史が香る贅沢な和室も。最大客室「松」(137平米)はリビング、書院造の和室、寝室から成り、七宝焼の取っ手が美しい往年の襖や京都の名所で彩られた欄間が優美な世界へ誘う。また、茶室の前室だった離れの客室「禄」は、趣ある鉄粉入りの錆壁が特長で、専用の庭をゆったり鑑賞できる「詫び寂び」空間に。

本館の2F客室「松」の和室、床の間など書院造をいかした空間

■ 庭を眺めながら…京都&淡路島を感じる懐石ディナー

ディナーの一例

食事は、緑あふれる枯山水庭園を臨むメインダイニングへ。京都の地元食材や淡路島から届く四季折々の味覚が使われ、夕食は創作風の懐石料理がスタンバイ。モダンな器でカジュアルに楽しめ、開業時のメニューは「にしんそば」「淡路牛のステーキ」など。朝食は「京のおばんざい」をはじめ、湯葉や京野菜を鯛骨スープにくぐらせる「旬菜しゃぶしゃぶ」など、野菜たっぷりの体にやさしいメニューが充実。

庭園に面した本館のメインダイニング

自由に飲食できるホテルメイドの菓子類・ドリンクも並び、「原了郭」の黒七味アーモンドや京都の老舗「玉屋珈琲店」のオリジナルブレンドといった京らしさが満載。また、併設のジェラテリアでは、淡路島ミルク、京都の八ツ橋など自家製ジェラート(500円~)が常時6種そろい、宿泊者以外も散策で立ち寄れるようテイクアウトが可能だ(昼12時~夕方5時)。

ボリュームたっぷりの朝食
「京のおばんざい」「鯛骨スープ旬菜しゃぶしゃぶ」など京野菜がたっぷり、釜炊きご飯付き

宿泊料金は、1泊2食付き・4万7000円~(1名/2名1室利用時・税サ込み)。アクセスは京福電鉄・宇多野駅から徒歩約3分、JR花園駅までの車送迎あり。

取材・文/塩屋薫

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