書店が消えゆく時代…TSUTAYAの挑戦、進化する40年

2024.11.11 07:00

京阪電車「香里園駅」からすぐの場所にリニューアルオープンした「TSUTAYA BOOKSTORE 香里園店」

(写真5枚)

デジタルコンテンツやストリーミングサービスが浸透し、スマホで気軽に読書が楽しめる現代。それゆえに書店が街から消えゆくなか、「TSUTAYA」を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下:CCC)」(本社:東京都渋谷区)が、従来とは異なる新たな形の店舗を展開している。

書店×カフェを日本で初めに…新業態は?

「TSUTAYA BOOKSTORE 香里園店」の様子。書店にも関わらず本格的なマシンピラティススタジオも

1983年に「書店」として創業して以来、書店やビデオやDVD、CDのレンタルショップを全国的に展開し、業界をけん引してきた同社。

一方で創業時より一貫して「空間価値」の提供を重んじ、日本でも初となる書店とカフェをシームレスに利用できるブックカフェ「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」や、コラボレーションカフェやグッズショップなどが一体化した「SHIBUYA TSUTAYA」といった店舗を展開。レンタルショップや書店が減少していく昨今において、「書店」を核とする進化型店舗を生み出してきた。

大阪の新複合型店舗は「無理なく続けられるジム」?

あくまでベースは書店なので、各所に本や漫画が設置されている

そんななか、大阪・寝屋川市では「TSUTAYA BOOKSTORE 香里園店」が新たに誕生。こちらは1993年にオープンした「TSUTAYA 香里園店」が前身となっており、これまでのCDやDVDのレンタル・販売、ゲームやカードの販売は終了し、ブックカフェとジム&ピラティススタジオ、シェアラウンジを兼ね備えた、日本初の「複合型店舗」としてリニューアルを果たした。

別料金を支払うことでフリードリンクやフード、Wi-Fiといったサービスも利用可能

なかでも大阪初進出のジムエリア「TSUTAYA Conditioning」は、これで国内11店舗目となる。ダイエットや筋トレを目的としたジムとは異なり「無理なく続けられるジム」を目指しており、機械音を立てず静かにトレーニングができるマシンや、本を片手に運動ができるエリアなど、書店ならではの特徴も。

最新AIを搭載したマシンも。普通のジムと異なり、機械を動かす音がほとんどしない点も特徴的

オープン日の説明会で代表取締役社長兼CEOの髙橋誉則氏は、「約3年後には200店舗を全国で展開していきたい。ジムに関しては併設店だけに留まらず単独店でも出店できれば」と話しつつ、「TSUTAYAと併設することで、ブック&カフェ、シェアラウンジ、Conditioning、ピラティススタジオとすべての形で心と身体を整って帰っていただきたい」と今後の展望を明かした。

取材・文・写真/つちだ四郎

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