100周年加古川線、利用者減で斉藤雪乃1日駅長利用呼びかけ

2024.12.27 20:30

加古川線全線開業100周年イベントの斉藤雪乃1日駅長(12月27日:丹波市)

(写真14枚)

JR加古川線の全線開業100周年を記念するイベントが、「谷川駅」(丹波市)で12月27日開催された。この日は、鉄道好きで知られるタレントの斉藤雪乃が「谷川駅」の1日駅長に就任。斉藤とともに、鉄道ファンや家族連れなど約300人が「谷川駅前広場」に詰めかけ、記念式典や、餅まきなどの企画を楽しんだ。

加古川線は、山陽本線と福知山線とをつなぎ、1995年に発生した阪神・淡路大震災により東海道本線・山陽本線が不通となった際には、人や貨物輸送の迂回ルートとしての役割も果たした路線だ。1924年12月27日に「西脇市駅」と「谷川駅」間が延伸し、「加古川駅」までの全長48.5キロが全線開業してから、丸100年にあたる12月27日に利用者や地域の人たちへの感謝を込めたイベントが企画された。

地域ゆかりのちーたん、はばタン、にっしー、ティラノサウルスが加古川線車両到着を歓迎(12月27日:丹波市)

西日本旅客鉄道・兵庫支社長國弘正治氏は式の開幕にあたり「本日で地域の発展に貢献し続けてきた加古川線は100周年。しかし現在、人口減少、クルマ社会の影響により利用者減少は続いている。今日は感謝の気持ちを込めたイベント、この楽しい思い出とともに今後も加古川線をどんどん利用して、愛し続けてほしい」と改めて利用を呼び掛けた。

西日本旅客鉄道兵庫支社長國弘正治氏から委任状を渡される斉藤(12月27日:丹波市)

式典のあとには、この日のために制作されたという「駅名板」を景品に、じゃんけん大会に突入。「たにかわ」「にしわきし」「くげむら」「かこがわ」それぞれの駅名板をかけ、大人も子どもも真剣勝負を繰り広げた。

じゃんけん大会に参加する斉藤雪乃1日駅長(12月27日:丹波市)
じゃんけん大会では、この日のために「駅名板」が景品に登場し、大人も子どもも入り混じって真剣勝負(12月27日:丹波市)

続けて斉藤は、丹波市長林時彦氏、西脇市長片山象三氏らとともに、餅まきにも参加。子どもたちを中心に大盛り上がりで、お祭りムードを高めた。加西から来た小学生の男の子は「一番楽しかったのはじゃんけん大会。それと大好きな加古川線に乗れたことがうれしかった」と、ゲットしたお菓子を抱えて楽しそうに話してくれた。

餅まき、菓子まきも大盛り上がり(12月27日:丹波市)
加西から来た鉄道好きの男の子。餅まきにも愛用の「制帽」が活躍(12月27日:丹波市)

その後も斉藤には、1日駅長としての重要な任務が。「谷川駅」から「西脇市駅」に向かう2車両編成に乗り込み、約200名ひとりひとりに、笑顔で「記念乗車証」を配布した。

12時10分発の加古川行の乗客に100周年記念乗車券が配られた(12月27日:丹波市)

キリリとした制服姿で1日駅長を務めた斉藤は、「路線図を見て『日本へそ公園駅』と言う名前に衝撃を受けて、加古川線に乗りに来て以来、何度も乗っている大好きな路線です。その100周年にまさか1日駅長ができるなんてもう感無量です。こうして制服まで用意いただいて・・・鉄道ファンにはおなじみでファンも多い路線だと思いますが、もっとたくさんの人に乗っていただきたいですね」と語った。

西脇市駅を加古川方面に出発する電車をバナーをもってお見送り(12月27日:西脇市)

広報担当者によると「こんなに谷川駅や、加古川線の車内が人であふれているという経験はなかなかありません。本日は想定より多くのお客様にお越しいただき、大盛況でした」とのこと。

なお、加古川線では2025年2月末までの期間限定で、100周年のロゴのヘッドマークを掲げ、「ありがとう&おめでとう加古川線全線開業100周年」の文字と、西脇市のマスコットキャラクター「にっしー」と丹波市の「ちーたん」が車体に描かれた100周年記念ラッピング列車が運行している。

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