2025年の福袋、何が売れた?昨今物価高も大阪の百貨店は好調

2025.1.13 08:00

左が阪急うめだ本店、右は阪神梅田本店(大阪市北区)

(写真2枚)

初売りの醍醐味でもある「福袋」。昨今はファッション系や食品など「モノ」の福袋のほか、体験型の福袋も登場し、バラエティが富んでいる。物価高が著しい今、福袋の売れ行きは? 大阪の6つの百貨店の担当者に反響を訊いた。

■ 物価高の余波か、リーズナブルな「食品系」が好調

それぞれ約2万〜5万個を用意したという2025年の福袋。インバウンドの影響により、外国人観光客が福袋を手にする姿も多く見られた。

2025年から1月2日まで休業、初売りが3日スタートとなった「阪急うめだ本店」だが、初売の売上げは約2割増。福袋は前年より数を減らすも約4万個を用意し、食料品を中心に好調だったという。福袋のほか、全カテゴリーで前年の売上超えとなり、アイテムではジュエリー&ウォッチが約2倍、100万円以上の高額品の売上も前年に対して5割近い伸び率に。

ほか百貨店でも手に取りやすい食料品は好調で、「大丸梅田店」はグルメ関連の福袋はすべて完売、「大丸心斎橋店」や「大阪髙島屋」でも2000円前後の菓子福袋の売れ行きが良く、多くの百貨店では手に取りやすい1000円台のものも取り揃えていた。「物価高が続いていますので、お買い得感のあるものをまとめ買いされる方が、例年より多かったように感じます」と、大丸梅田店の担当者。

巳年にちなんだユニークな品も好調だったようで、「阪神梅田本店」では全長約1mの「ヘビー級 白蛇大福」、そして全16種の鮮魚を使った「ヘビー級新春刺身三段盛」は5分ほどで完売。阪神タイガースグッズが入った福袋 (1個・5001円)は先着1000個が販売初日に完売した。

■ 「事前ネット予約」や「体験型福袋」の強化も

『大切な人に「百貨店の懸垂幕」で想いを伝えよう』福袋イメージ

利便性を考慮し、事前ネット販売の福袋を強化する百貨店も多い一方で、「あべのハルカス近鉄本店」ではリアル店舗での買い物を楽しんでほしいと、店頭販売の福袋の量を増量。同百貨店は今年2日が初売りとなり、初日の店頭販売の福袋の量は昨年比1.5倍に増加したという。多くの百貨店が1月2日を休業した影響もあり、同日はインバウンドも大幅増となった。

また同百貨店では「体験型福袋」の店頭申込も5年ぶりに復活し、初開催となった「ハルカスで夢をつかめ!スペシャル福袋抽選会」には、約130名が参加。「大阪・関西万博開催記念 公式キャラクター・ミャクミャクのお見送り&お出迎え付き ヘリコプターから夢洲&あべのハルカス見学福袋」には89組の応募があったという。

そのほか、「大阪髙島屋」では百貨店を象徴する懸垂幕(横約1m95cm・縦約10m60cm/約50字)に好きなメッセージを書き、7日間飾ることができる規格外な福袋も。「大丸梅田店」では「叙々苑ペアランチ」といったランチやディナーの食事体験福袋も強化し取り揃えた。

■ 初売り3日も「気にしない」との声

今年は1月2日を休業する施設も多かったが、それぞれ初売り時にはオープン前に2000人〜3000人など、昨年より行列を伸ばしている光景も。阪急うめだの担当者は「従業員からも好意的な意見が多く、取引先様も含めた働き手にとって魅力ある就労環境への改善につながったと思います。来年については未定ですが、今年の状況も踏まえ、来年も検討してまいります」とコメント。

大丸梅田本店の担当者は「大丸松坂屋は25年ぶりに3日から初売りとなり、どうなるかと思っておりましたが、やはり初売りを楽しみにされているお客様がたくさんいらっしゃって、3日になっても構わない、気にしない、というお声をいただきました」と、今回の反響を語った。

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