改装総額135億円…変わる大阪の名門ホテル「名前残せた」

10時間前

4月に生まれ変わる、名門「リーガロイヤルホテル」(1月16日撮影・リーガロイヤルホテル)

(写真6枚)

1935年1月16日に前身の「新大阪ホテル」を開業して以来、国賓や皇室、政財界の要人らも利用する「リーガロイヤルホテル」(大阪市北区)が、90周年を迎えた。2024年1月から改装を進めていたが、4月1日にグランドオープンすることを、節目の日となる1月16日に発表した。同ホテルの歴史を引き継ぎながら、世界的大手ホテルグループのブランドとして再スタートする。

1001室ある全客室のほか、グランメゾン「レストラン シャンボール」と「オールデイダイニング リモネ」、メインロビーなどを全面改装。一部客室は3月まで工事をおこなうほか、滝に面したメインラウンジの工事はこれから着手し、4月1日にグランドオープンする。改装費用は総額135億円とした。

海外からの誘客を視野に各レストランではヴィーガンメニューの導入が進む。「THE RAY」ではヴィーガンメニューのフルコースも提供(1月16日・リーガロイヤルホテル)

ふたつの川にはさまれた中之島の立地から、改装の最大テーマは「日本の伝統美と水の融合」とし、レセプションの西陣織の屏風、客室のヘッドボードや床の絨毯などに水を表現。客室はコーポレートカラーのロイヤルグリーンを基調にまとめられた。

チェックインカウンターは、ホテルの伝統と水都のイメージが融合
改装後の客室

◆「『リーガロイヤル』の名前を残すことは、マストだった」

また、インターコンチネンタルホテルなどを運営するイギリスの大手ホテルグループ「IHGホテルズ&リゾーツ」のブランド「ヴィニェットコレクション」として加盟。4月1日からは名称も『リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェットコレクション』に変更される。

メディア説明会で挨拶をするIHG・ANA・ホテルズグループジャパン クライブ・マリー氏(1月16日・リーガロイヤルホテル)

総支配人の中川智子氏は、「『リーガロイヤルホテル』という名称と、建築家・吉田五十八氏が設計した『「日本の伝統美」を取り入れた和洋折衷の文化融合』は建物や内装にしっかりと継承しつつ、海外に拠点を持たないホテルとして、『大阪・関西万博』を機に来日する海外のお客様の予約をどう受けていくかを考えた。IHGさんと一緒になることによって、IHGさんが持つ世界的な予約システムを利用し、海外のお客さまにリーガロイヤルを知っていただき、宿泊いただくことが私たちの望み」と話す。

早速その効果は出ているようで、すでに『大阪・関西万博』期間中に、国内外から数多くの宴会や宿泊の予約や問い合わせが入っていることも明かした。

メディア説明会でホテル概要の説明をする総支配人・中川智子氏(1月16日・リーガロイヤルホテル)

グランドオープン以降は、メインラウンジの自動演奏機能付きのスタンウェイのピアノで宿泊者の好みの曲をチェックイン時に演奏するサービスも予定。新ユニフォームは、大阪府出身デザイナーのコシノジュンコ氏がデザインを手がける。

取材・文・写真/太田浩子

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