冬のおとも・鍋料理、「鶏肉」を一番おいしく食べる方法は?

2025.2.17 08:00

鍋料理で鶏肉をおいしく食べたい!(鍋料理イメージ・stock.adobe.com/sasazawa)

(写真2枚)

まだまだ寒さが続く季節、身体があたたまるお鍋料理がつい食べたくなってしまう。しかし、お鍋料理をするときいつも迷ってしまうのは「鶏肉」の扱いについてだ。牛肉や豚肉に比べても火がうまく通っているかわかりにくいし、もも肉・むね肉、骨付き・なしなどの種類もありどれを選べばいいのか・・・。

そこで、明治時代に創業し130年以上の歴史を持つ専門店「鳥芳」(大阪市西淀川区)に、お鍋料理をする際の鶏肉の活かし方を教えてもらった。

お鍋料理には旨味が出る骨付き肉がおすすめ

まずお鍋料理におすすめな鶏肉の部位を聞いてみると、やはりもも肉がポピュラーだという。そのなかでも骨付きのぶつ切りを使うと骨から出る旨味が効いて、お鍋全体がおいしくなるとか。さらに手羽中もダシがおいしくなる部位で、スープを味わいたい人にはおすすめだ。鶏肉をカットする際には、ひとくちサイズに角切りや斜め切りすることで、火の通りがよくなるというポイントも教えてもらった。

全国の百貨店などに出店する鶏肉専門店「鳥芳」に並ぶ鶏肉

また、「鳥芳」のように銘柄鶏を取り扱うお店で鶏肉を買う場合、おすすめの銘柄も聞いてみたいところ。担当者によると徳島県の地鶏「阿波尾鶏」がおすすめとのことで、「お鍋は素材のおいしさを活かせる料理なので、地鶏のなかでもクセがなく、硬くないという特徴がある阿波尾鶏ならよりおいしくいただけると思います」と太鼓判を押す。

鶏肉の魅力を最大限に活かす「関西風水炊き」

鶏肉を使ったお鍋料理なら、昆布ダシを使った「関西風水炊き」がぴったりだとか。そこで、担当者おすすめの作り方を教えてもらった。

[作り方]
(1)昆布でダシを取り、鶏肉(骨付きもも肉のぶつ切りがおすすめ)を入れ、沸騰させる
(2)アクが出たら取り、野菜などの食材をいれていく
(3)鶏肉は沸騰してから5分ほどで中心部まで加熱されるので、その頃合いで引き上げる。骨付きや大きめの鶏肉の場合は8分とやや長めに加熱する
(4)鶏肉の旨味を味わうため、シメ料理は雑炊で

[ポイント]
・薬味には青ネギや大根おろしがおすすめ。ポン酢はお好みでOKだが、薬味は手間をかけて用意すること
・鶏肉以外の食材は、葉物(春菊や白菜など)、ネギ、豆腐、くずきりなどシンプルなものがおすすめ
・鶏肉をあらかじめ湯通しし、アクを取って準備しておく「ゆでこぼし」という下処理方法もあるが、家庭料理なので生肉の状態で鍋に入れてもOK

担当者によれば、お鍋を食べるときは「炊きすぎ厳禁」だそう。ついつい不精してほったらかしにしがちだが、鶏肉の旨味も出ていき肉質も硬くなっていくそうなので、毎回食べる分だけ投入していくのがおいしく食べられるやり方なので、ぜひ試してみては。

取材・文/つちだ四郎

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