春に移転する「梅田ロフト」、入り口で流れてる謎の音楽の行方

4時間前

茶屋町での営業終了を発表した「梅田ロフト」

(写真2枚)

34年もの間営業してきた「梅田ロフト」(大阪市北区)が4月30日に梅田・茶屋町エリアでの営業を終了し、「阪神梅田本店」内に移転する。近年では商業施設「NU茶屋町」が大幅にリニューアルし、「アム茶」という愛称でゲーマーから愛されていたゲームセンター「アミュージアム茶屋町店」が閉店するなど、変化を見せつつある茶屋町エリア。

そこにきて驚きの梅田ロフト移転というニュースだが、編集部では「じゃあ『あの音楽』はどうなるん?」と別の心配が浮上。さらには、「そもそも『あの音楽』は梅田ロフトのものなのか?」という疑問も浮かび、どんどん謎が深まっていった。そこで、茶屋町エリアを愛する者ならきっと分かる「あの音楽」について調査してみた。

聞いたら分かる、「梅田ロフト」入り口の謎音楽

「梅田ロフト」に流れる音楽とは、同店の外壁に設置されている「LOFT」のロゴ付近から流れているもので、「なにそれ?」と思った人はまずこの動画を見てみてほしい。「梅田ロフト」に行ったことがある人ならきっと「ああ!」と思い出すはずだ。

雑音が多くてごめんなさい! 耳を澄まして聴いてみて

まずはネットで「梅田 ロフト 曲」「梅田 ロフト 音楽」「梅田 ロフト BGM」などのワードでサーチしてみたが、それらしい情報は見つからない。それどころか同店地下1階にあり、2022年に閉館したミニシアター「テアトル梅田」の音楽では?という意見もチラホラあった。確かに音楽が流れている場所を考えてみると、その可能性もありそうだ。

次に現地に赴き、音楽が流れている周辺に看板や説明など何かしらヒントがないか探してみたが、めぼしいものはなかった。続いて、ロフト近辺に本社があるテレビ局「MBS(毎日放送)」で長年働いている人に聞いてみると、「あーあの音楽ね!」「途中でファー、ファー、ファーって音階になりますよね」などノリノリのリアクションが。しばし「梅田ロフト」トークで盛り上がったものの、「でも結局アレってなんなんでしょうね」という話に落ち着いてしまった。

茶屋町での営業終了を発表した「梅田ロフト」

判明! ルーツは渋谷の「路地裏界隈」に合う音楽だった

これはもう思い切って聞いてみるしかない・・・同店の担当者に問い合わせてみると、「はい、梅田ロフトで流しているものです」との回答が! 実はこの音楽、ロフトの1号店として「渋谷ロフト」が1987年にオープンした際に「路地界隈には音楽が必要」という考えのもと誕生したものなのだとか。

どことなくジャングルを思い出すような壮大な曲も気になるところだが、時代に合わせて制作されたオリジナルの「民族音楽」だそうで、1980~90年代当時のトレンドを感じることができる。そして関西1号店である「梅田ロフト」が1990年にオープンしてから同じ曲を流すようになり、現在、このサウンドは梅田ロフトのみで聞ける状態のようだ。

担当者によれば、実は音楽だけではなく「LOFT」ロゴにも歴史があるそうだ。これは音楽とオブジェが一体となった「ムービングサウンドロゴ」というもので、その名の通り設置当時は定期的に動いていたという。パッチワーク風のデザインには、「バラバラになったものが再び再生するという」というコンセプトが込められているそうで、当たり前のように見ていたオブジェにそんな秘密があったとは・・・と驚いた。

同店の移転にともないオブジェや音楽がどうなるかは未定だが、移転までは流す予定だという。「あの頃」の茶屋町界隈を最後に感じたい人は、ぜひとも赴いてみてはいかがだろうか。

取材・文・写真/つちだ四郎

梅田ロフト

住所:大阪市北区茶屋町16-7

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