12歳でデビュー、ラスト30代へ…山崎育三郎「走り続けた」

2025.2.17 19:00

山崎育三郎(撮影:中部里保)

(写真5枚)

俳優で歌手の山崎育三郎が、今春から始まるミュージカル『昭和元禄落語⼼中』(原作:雲田はるこ)の天才落語家・助六役を演じる。上演に際しおこなわれた取材会で、「日本発のミュージカル」に対する思いや、30代のラストを迎えるにあたっての展望を明かした。

■ 世界で上演されるような『日本オリジナル作品』を

山崎育三郎(撮影:中部里保)

同作品は2018年にテレビドラマ化され、その際にも助六役を演じた山崎。約7年ぶりに同じ役と向き合うにあたり、「自分が年を重ねて、いろんな経験させていただく中で生まれるものっていうのはたくさんあって。本読みをやっていても、当時は感じなかった全く違う部分で自分の心が動いたり泣けたりする瞬間がありました。やっぱり自分の変化ではあるので、全く違う助六になるんじゃないかなと思ってます」と語る。

今年で39歳となり、30代ラストへと突入した山崎。12歳の頃にシンガーソングライターの小椋佳が企画するミュージカル『アルゴミュージカル』でデビューして以来、「オリジナルのミュージカルを作りたい」という夢を抱いてたといい、今作が念願のオリジナルミュージカル作品となり、山崎は役を演じるほか、舞台企画も担当する。

バラエティ番組の司会や『紅白歌合戦』、大河ドラマや朝ドラなど多岐にわたる活躍をする山崎だが、「メディアのお仕事をさせてもらえるようになったのは29歳のころ。それまでミュージカルだけをやってきた自分が新しいチャレンジとしてテレビの世界に入り、この10年走り続けて、その間ミュージカル界も本当に大きく変わった」と振りかえる。

「初めはミュージカル俳優がテレビに出る流れがない時代に、一人でスタートしたところがありました。そこから自分のなかにあった目標が一つひとつできるようになって、今は次のステップが始まるというところにいます」と清々しい表情をみせる。

山崎育三郎(撮影:中部里保)

その次のステップとは?『レ・ミゼラブル』や『エリザベート』など、海外の作品への出演を重ねていくなかで、山崎には「世界で上演されるような『日本オリジナルの作品』をいつか作りたい」という思いが芽生えたようだ。「日本人の僕らだからできる、日本の文化を伝えられる作品にしたいという思いがありました」。

続けて、「やっぱり僕らの世代がどんどん日本の作品を作っていこうって思いを持たない限り生まれないだろうなっていうのはあって。この作品だけじゃなく、ミュージカルドラマやミュージカル映画もいいなと。そこはめげずに、大きなチャレンジとしてやっていきたいなと思います」と今後への意欲をみせた。

ミュージカル『昭和元禄落語⼼中』は、2月28日の東京公演から始まり、大阪、福岡で上演される。大阪公演の会場は「フェスティバルホール」で、3月29日から4月7日まで。チケットの販売状況は各サイトにて。

取材・文/つちだ四郎

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