「どう食べるの?」関東人が困惑、ざるそばの薬味・うずら卵
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美々卯の「うずらそば」。その名の通りそばにうずら卵が添えられている(写真提供:美々卯)
ざるそばの薬味といえば何が浮かぶだろうか。関西人の筆者はまず刻みねぎ、わさび、うずら卵を思い出すが、先日この「薬味にうずら卵」は関西圏特有の文化だと知った。
「初めてツアーで大阪を訪れたとき、蕎麦屋に入ったらうずら卵が入っててびっくりした。これをどうしろというんだ?と思った」「卵はどうやって食べるのが正解なのか」と、今年1月に大阪での舞台挨拶取材で音楽プロデューサーの松任谷正隆さんも話しており、考えてみれば不思議な文化だなと気づいた。そば+うずら卵の正しい食べ方、さらにその歴史を探るべく、お店に話を訊いてみた。
■「熱盛りそば」+「うずら卵」が関西の定番?
1925年(大正14)創業の「美々卯」(大阪府大阪市)では、ゆで上がった温かいおそばをつゆでいただく「熱盛りそば」に、うずら卵を添えた「うずらそば」を提供している。そもそも、熱盛りそば自体も関西ならではのメニューだ。そのため、以前関東にあった店舗のメニューには、うずらそばは載っていなかったとか。ただし客から要望があれば提供するという、いわば「知る人ぞ知る」なメニューだったようだ。
やはりうずら卵を添えたそばは関西ならではの文化のようだが、これはどこから始まったものなのか。担当者に尋ねると「創業当時、初代・薩摩平太郎が『鶏卵を入れたらつゆが水っぽくなり、そばの風味を損なう』と考え、かわりに当時とても高価だったうずら卵を添えたのが始まりだとされています」という回答があった。
ちなみに、同店ではうずら卵が2つ提供される。これは平太郎氏が「1つだけでは物足りない」と2つにした名残りだという。また、同店では冷たいざるそばにもうずら卵が添えられているが、本来は温かいつゆにうずら卵2つを箸で溶き、熱々のそばをつけていただく・・・というのが美々卯流の食べ方なのだとか。
■ 鶏卵+熱盛りそばの組み合わせも
同じく卵でいうと、大阪・お初天神にある「夕霧そば 瓢亭」では、熱盛りそばと柚子を練りこんだ「夕霧そば(冷・温)」に鶏卵を添えている。こちらも卵をつゆに入れて食べる形だが、うずら卵に慣れている関西人からするとなかなかの珍しさを感じる。「初代が賄いでやりだしたと聞いています。最初は熱盛りそばのつけつゆに卵を入れていたのですが、のちに冷たいそばにも入れだしたそうです」と同店。
ここでひとつ気になるのが、うずら卵にせよ鶏卵にせよ、ざるそばのつゆに生卵を入れる食べ方はいつ頃から始まったのかということ。美々卯の担当者によれば、うずらそばの生みの親・平太郎氏は堺で古くから続いた料亭「耳卯楼」の出身で、もともとそばつゆに鶏卵を入れる食べ方に幼い頃から慣れ親しんでいたそうだ。平太郎氏は1901年生まれなので、生卵とざるそばの組み合わせは少なくとも明治時代から存在していたことになる。
◇
調べてみると、うずら卵とざるそばの組み合わせには思っていたよりも長い歴史があることが分かった。関西圏以外で馴染みがないという方は、まずは一度味わってみてほしい。
取材・文/つちだ四郎
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