約30粒!?奈良・道の駅の巨大いちごパフェ、連日満席の反響

2025.2.3 12:00

「古都華パフェ」(2800円) なんと約900g!(器抜きの重さ)

(写真8枚)

鹿や大仏さまのイメージがある古都・奈良。いわゆる多くの人が想像する中心地から少し離れた生駒郡平群(へぐり)町で、奈良のブランドいちご「古都華」をふんだんに使った全長約30cmの巨大パフェが「春の風物詩」として、連日予約で満席の反響だという。

■ 県外からいちご好きが集まる「聖地」

古都華とは、2011年に奈良県が品種登録した奈良のブランドいちご。酸味と甘みのバランスが取れた甘すぎず爽やかな味わいと花のような豊かな香りが特徴で、この古都華の栽培面積1位を誇るのが、平群町だ。巷では「古都華の聖地」として知られている。

近鉄平群駅から徒歩約10分、国道168号線沿いにある「道の駅大和路へぐり くまがしステーション」は、そんな「古都華の聖地」のごとく、ほか道の駅ではなかなか体験できないような古都華だらけの売り場が。生産者さんごとにファンがいるようで、「○○さんのいちご、もうすぐ売り切れます!」などの声掛けが、平日でも売り場に響いている。

入り口付近から奥まで続く商品棚3列が全て平群町でとれた古都華のみ。休日になると下の段まで古都華で埋め尽くされ、2〜3月にかけて店内半分以上が「古都華一色」になることも

■ いちご約2パック分、シェアも可能

そんな同道の駅内で話題を呼んでいるのが、レストラン「hanana」の「古都華パフェ」(2800円)。パフェ自体に23粒もの古都華を高々と積み上げ、ダメ押しでさらに3粒の古都華をお皿にトッピング。合計26粒の平群産古都華を贅沢に使ったパフェだ。いちごおよそ2パック分が楽しめること、さらに食材の価格高騰を考えると、産地直送の農産物が並ぶ「とれたて市」を併設する道の駅だからこそ実現できる価格といえるだろう。

パフェの「芯」はソフトクリーム、周りにアーモンドクランブルとマスカルポーネクリームをコーティング。その周りに古都華が

事前に写真では見ていたものの、目の前に運ばれてくるとその大きさたるや!冷んやり、しゃりしゃりしたソフトクリームに甘酸っぱい古都華。さらにアーモンドクランブルのザクザク食感が楽しい。26粒あるため、甘いもの、酸味が強いものなど、さまざまな味わいが楽しめて飽きが来ない。かつ古都華ならではの甘すぎずすっきりとした味わいで不思議と最後までさっぱり食べられる。

毎年客の声を取り入れながら少しずつ進化中といい、「お皿に乗った3粒のイチゴ」も「23粒といわず、もっと食べたい」といういちご好きからのリクエストに応えて新たに増量した。

先にお皿が配られ、追ってパフェが登場するスタイル

パフェ1個につき2人までシェア可能だが、取材時には1人で1つ注文するひともちらほら。パフェが到着する際は思わず「わ〜!」「すごい!」と驚く声も飛び交っていた。利用客の70%以上が県外から訪れるそうで、九州や北海道など遠方から足を伸ばす客も。なかには、今年の1月17日の発売以降、今期だけですでに3回も京都から食べに来たという強者もいるという。

2020年に同道の駅の所長に就任した中山悟(さとる)さんは、「平群の強みである古都華をもっとたくさんの人に知ってもらいたい、もっと食べてもらいたいという思いから、古都華がたくさん穫れる平群でしかできない取り組みがしたいと思った」と、パフェを開発した当時の思いを語る。

「道の駅大和路へぐり くまがしステーション」所長 中山悟さん

「次の年もお客さまに来てほしいので、一番おいしく提供できる期間のみ販売している」そうで、パフェは例年4月上旬くらいまで販売されるとのこと。なかでも味わいはもちろん、最も艶があり、見た目が美しいのは1月から3月だそう。

さらに、道の駅直営店「できたてスイーツ工房」では「古都華ミニパフェ」(700円)を2023年から本格的に販売開始。「さすがにでかすぎる」「食べたいけれど予約が取れなかった」という客の声を受けて急遽作ったといい、予約なしでサクッと購入できるとこちらも好評。週末には1日に150個を売り上げた日もあるそうだ。

予約なしで気軽に食べられる「古都華ミニパフェ」(700円)

「古都華パフェ」の提供は、期間中の午後2時30分〜と3時30分〜の2部制。利用日の2週間前から予約サイトから予約可能(ただし予約日の受付開始時間は毎日自動変更されるため、こまめにチェックするのが吉)。電話予約は不可。1回の予約でパフェ最大3個まで。

取材・文・写真/宮口佑香

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