京都・祇園に「帝国ホテル」が来春開業へ、大阪以来30年ぶり

2025.2.2 08:30

帝国ホテル本棟南西面保存部分の完成予想図

(写真4枚)

「帝国ホテル」(代表:定保英弥)が1996年の「帝国ホテル 大阪」のオープン以来、30年ぶりに京都・祇園に誕生。東京、上高地、大阪に次いでの4軒目となり、2026年春の開業を予定している。

■ 祇園の「有形文化財」の記憶を継承

今回開業する地は、国の登録有形文化財かつ歴史的風致形成建造物である「弥栄会館(やさかかいかん)」。その一部を保存しつつ活用し、名称を「帝国ホテル 京都」に決定。

「弥栄会館」は1936年に完工し、当初は演劇や人形浄瑠璃、そしてその後も映画館やダンスホール、コンサート場として用いられ、花街や地域の人たちから親しまれてきた。

今回のプロジェクトは、建物の老朽化や耐震性の問題で大部分が使用されてなかった同建造物を現代のニーズに合わせたホテルに再生しながら未来につなぎ、再生する試み。外壁や外壁タイル・テコラッタの保存&再利用、そして銅板屋根や飾り物金を復元することによって、約90年前の風景が蘇ることになる。

「弥栄会館」の外観で印象的な屋根は、銅板を使用して復元
外壁テラコッタレリーフは、状態が良いものはそのまま固定、修復が必要なものは塗装を施し再利用する

同ホテルのコンセプトは、「次は、寛ぎの舞台へ」。「京都のレガシー」と「伝統ある日本のホテルの最高のおもてなし」をかけ合わせ、唯一無二の時間を過ごせる場所にしたい、との思いが込められている。

南西側の外壁タイルの大半は剥落防止措置を行いそのまま残した部分と、貼り直した部分などで構成

今後のホテルの詳細は順次発表される。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本