76歳の母「服は面倒くさい」変わった理由は、大阪のワンピ店?
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インスタグラムで女性たちから共感を得た母のワンピース姿。心からの笑顔が素敵です(提供:ゆかりさん)
「いい年して面倒くさい。黒が無難、ラクが一番。気づけば好きな服を手に取っても戻してた」
全身真っ黒で身をまとった76歳の母が、娘の店で手に取った花柄のワンピース。その服でお出かけすると、近所の人や習い事で「いつも可愛いワンピースを着てはりますね」と言われるように。「もう、年、関係ないわぁ。私はもう好きな服を着るわ」と宣言!
そんな母のエピソードをインスタグラムで公開すると、「好きなものを選ぶとき、遠慮や縛られた考えはいらない」「好きな服を着た方が絶対に可愛くなる」「自分の人生は自分だけのもの。私も好きな服を着てハッピーな毎日を重ねよう」などのコメントが1500件以上寄せられて、300万回以上も再生。
2023年に49歳で古着ワンピース専門店「ワタシノオヘソ」(大阪市阿倍野区)をオープンした、娘のゆかりさんに取材しました。
ワンピースを見る母の口から「キュンキュンするわ~」
「私は、自宅の一室を改装して、古着のワンピースを取り扱うサロン『ワタシノオヘソ』を主宰しているんです。それを知っていた母が、“どんなことしているのか見たいから、行くわ”とやってきたのが、母の中に閉じ込められていたオシャレへの気持ちを解き放ったようです」と当時を振り返ります。
それまで、「似合う服がなくなった」と思っていた母が、花柄や水玉、チェックなどさまざまな柄や鮮やかなカラー、ディテールに凝ったデザインのワンピースを手に取り、「ときめくわ、キュンキュンするわ」とワクワクした表情に。
「母から、そんな言葉が出てくるとは思ってもみなかったので、驚きました。でも、私が小さい頃の母は、チェックや花柄のワンピースを着ていたことを思い出しました」とゆかりさん。育児や家事に追われる日々を越え、年を重ね、オシャレすることを忘れていたのではないか?もう年だからオシャレなんて恥ずかしいと考えていたのではないか?と母の思いを推し量ります。
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お気に入りの1枚を見つけて購入して、ワンピースを着た母は、表情も足取りもどんどん軽く。ゆかりさんに向かって、「“年甲斐もなく”“派手な格好して”と言ってくる人もいるだろうけど、言う人はどんな格好していても何をしていても言う。そんなこと気にしない、関係ないわ。自分の好きがいちばん!」ときっぱりと言ったのでした。
アパレル業界で働いた経験もなく、ただ「オトナの可愛いを解放するワンピース屋さんをしよう!」と勢いで突き進んでいたゆかりさんにとって、目の前にいる母が「オトナの可愛い」に向かっていく姿を見せてくれたことは、大きな希望になりました。
オシャレする母を見た父のリアクションは…
変化を遂げたのは、母だけではありません。父も、ワンピース姿の母に「その格好、かわいいな」「今日着ているワンピース、似合っている」と伝えるようになったのです。
「父は、仕事ばかりやってきた、いわゆる昭和の男です。父は何があろうと変わらないと思っていたので、そんなことを言うなんて!とびっくりしました。でも、いくつになっても、妻が可愛くオシャレして、幸せそうにしていると、うれしいもんなんですね」とゆかりさん。
サロンに来るお客さんからも「ワンピースを着たら、夫に好評」「このワンピで夫とデートします」と報告を受けたり、ワンピースを選ぶ妻の姿を見た男性に「こんなにワクワクした顔の妻を見るのは久しぶりです」と言われたりすることも。
「可愛いに向かっていく姿や、そのとき感じた幸せが波紋のようにいろいろな人に伝わって、みんなを幸せにする、それを実感しています」。
「ワタシノオヘソ」では、母とワンピースのエピソードから発想を得て不定期で『母さんとワンピース』と題したポップアップショップを2025年2月8日、16日に開催予定。
「母と娘でランチやお茶をするとき、家で話すときって、どうしても子どもや夫婦のこと、家のことといった話題になります。でも、ワンピースを選びながらの会話って、ちょっと違うと思うんです。『この色、好きやわ』『お母さん、昔から花柄似合うと思っててん』など、その人の本音が出てくるんですよね。なにげない時間に忘れられない言葉や気持ちって出てくるんではないかなと。そういういつまでもジワッ~としてしまう時間を過ごして欲しいです」。
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「母が母らしく可愛い母を生きている。それだけで私はワンピース屋になって良かった。そう思えました。母のような女性のためにきっと何か希望を渡せる。確信できたのは可愛い可愛いと喜んでワンピースを着てくれる可愛い母のおかげです」とSNSに綴るゆかりさんは、オトナの女性の可愛いのために、そっと背中を押してくれます。
取材・文/宮前晶子
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