元宝塚・紅ゆずる、笑顔を習慣に「鏡を見て楽しくなくても笑う」

2025.2.16 20:00

元宝塚・紅ゆずる(2月14日・大阪市内)

(写真5枚)

元宝塚歌劇団星組トップスターで、退団後はミュージカルからコメディまで、さまざまなジャンルの舞台に出演している紅ゆずる。最新主演舞台『FOLKER』が2月14日に開幕し、同日の記者会見で、普段の習慣が芝居の内容と重なっているという偶然を明かす場面があった。

『FOLKER』は、映画『パコと魔法の絵本』の原作でも知られる、劇作家・演出家の後藤ひろひとが25年前に発表した舞台。フォークダンスがレクリエーションとなっている女性死刑囚たちが、様々な試練に直面しながらも、フォークダンスバトルで勝ち進んでいく姿を、文字通り笑いあり涙ありで描いたコメディだ。『マイムマイム』などのメジャーなものから、知られざるダンスまで、多彩なフォークダンスを観られるのが見どころの一つとなっている。

「FOLKER」の出演者、左から後藤ひろひと、小島聖、紅ゆずる、遠藤久美子、内場勝則

紅は「稽古の前半は、ずっとフォークダンスのところばかり稽古していました」と振りかえるが、それがフォークダンスが本来持っている役割を、実感する機会になったという。「フォークダンスってやっぱり、神様に捧げるダンスだったりするんです。その意味合いを考えると、自分たちが大会に向けて踊るというのが、神頼みみたいなところもあるなあ…とリンクするように感じます」と語る。

「FOLKER」のゲネプロより(C)大阪国際文化芸術プロジェクト「FOLKER」

また1曲の中で、同じ振付を何回も繰り返すフォークダンスの特徴に触れて「やっぱり1回目と2回目で緩急がないと、お客様的には(楽しさが)伝わらないだろうなと思って。そこで最初は足取りをちょっとぎこちなくやってみるけど、2回目3回目になるとスムーズになるとか。そういうところに注目して観ていただけたらと思います」と、鑑賞のポイントも明かしてくれた。

左から内場勝則、小島聖、遠藤久美子

本作のキーとなるのは「笑顔」。劇中で、内場勝則が演じるフォークダンスの講師は、フォークダンスは楽しく踊らねばならないというのが信条で、そのために「笑ってくださーい」というのが口癖になっている。実は紅も、普段から笑顔でいることを習慣づけていたそう。

「朝起きたらすぐ、鏡を見て笑います。楽しくなくても笑う。口角を上げると、メンタル的に軽くなるのを実感します」とその効果を語るとともに、この舞台について「お客さまの間(ま)がお芝居をより膨らませると思うので、お客さまが来てくださることで作品が完成すると思ってます。それをリアルにキャッチできるようにしたいです」と公演の抱負を述べた。

笑顔をみせる内場勝則

紅と内場のほかには遠藤久美子、楠見薫、男性ブランコ(平井まさあき・浦井のりひろ)、粟根まこと、松尾貴史などが出演。会場は「堂島リバーフォーラム」(大阪市福島区)で、23日まで上演。チケットは6000円。当日券の状況は、公式Xなどで確認を。

取材・文・写真/吉永美和子

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