Lil・嶋﨑斗亜、2度目の古典芸能に手応え「老若男女楽しめる」

2025.2.19 18:45

『SEIMEI』ゲネプロより(2月19日撮影)

(写真5枚)

「Lilかんさい」の嶋﨑斗亜が、2月19日に開幕した、十三代目市川團十郎が陰陽師・安倍晴明を演じる舞台『SEIMEI』に出演。現代風の音楽や振付を歌舞伎と融合させた、注目の舞台のゲネプロがメディア向けに公開され、大きな成長を遂げた姿をアピールした。

嶋﨑が演じるのは、都を守る四神の一人でありながら、人間の世に疑問を持ち、安倍晴明(團十郎)と敵対する朱雀。冥界の王に協力して、晴明を追い詰めるという重要な役どころだ。團十郎をはじめとする歌舞伎俳優たちに混じって見得を切ったり、歌舞伎独特の立廻りにも挑戦。さらに神の立場から、晴明をはじめとする人間の傲慢さを批判するという、難しい役割を見事に果たしていた。

『SEIMEI』ゲネプロより(2月19日撮影)

ゲネプロ終了直後の囲み取材では、完成した舞台について「歌舞伎ではなかなか取り入れることのない要素が組み込まれていて、老若男女が見やすくて楽しめると思います」と手応えを見せるとともに「(朱雀が語る)人間のおごりや欲の部分は、現代にも通じるものがある。楽しむのが大前提ですけど、その部分も気にかけていただくと、より深い見方になるのかなあと思います」と、作品が投げかけるメッセージに注目してほしいとも。

團十郎は嶋﨑を「苦悩はあると思うけど、それを乗り越える躍動感や前に進む力がすごい。若さっておもしろいですね」と高く評価。そんな團十郎を嶋﨑は「稽古と普段の感じのスイッチがしっかりしてるのがすごいです」と尊敬を込めて語りつつ、ツッコミを入れるタイミングをずっと探っているという告白を。

『SEIMEI』ゲネプロより(2月19日撮影)

「普段は結構ボケたりもされるので、関西人としてはツッコミを入れたいなあと(笑)。偉そうにならないように気をつけながらやっています」と打ち明けると、逆に團十郎が「え、どういうときにツッコミたいと思うの?」と楽しげに質問。この前のめり具合に心が軽くなったのか「この調子で、千秋楽にはガシガシとツッコめるぐらいの感じになれたらと思います」と目標を掲げていた。

(左から)JAPAN THEATER『SEIMEI』演出の広井王子、楽曲のSUGIZO、朱雀役の島﨑斗亜、安倍晴明役の市川團十郎、神楽振付のケント・モリ

團十郎と嶋﨑以外には、市川右團次、中村鷹之資、市川男寅などが出演。脚本は今井豊茂、演出は広井王子、楽曲はSUGIZOが担当する。公演は24日まで「オリックス劇場」(大阪市西区)にて。チケットは一等席1万2000円、二等席9000円、三等席4000円。当日券の情報は、公式サイトでご確認を。大阪のあとは、東京でも公演あり。

取材・文・写真/吉永美和子

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本