元雪組トップ・彩風咲奈、宝塚ファン実感「チェックしてます」

2025.2.21 16:30

『ODYSSEY』は「東京国際フォーラム ホールC」での全公演中止後、「梅田芸術劇場メインホール」で上演がかなった作品。「卒業して帰ってこれることが本当にうれしいです」

(写真4枚)

元宝塚歌劇団雪組トップスターの彩風咲奈が、退団後初のステージ『彩風咲奈1st Concert「no man‘s land」』を5月に大阪と東京で開催。その合同取材会が、会場でもある「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)でおこなわれた。

2024年10月に『ベルサイユのばら』フェルゼン役で宝塚を卒業後、初めて大阪の報道陣の前に現れた彩風。「卒業してお会いする方々には、雰囲気が柔らかくなったねと言われることが多い」と笑顔を見せ、マニッシュなパンツスタイルながらソフトな雰囲気を漂わせる。

これまで抜群のスタイルを活かしたダイナミックなダンスで魅了してきた彩風。本コンサートでは、「宝塚を卒業して次のステージへいく途中過程、今しかできないものを届けたいです。在団中から応援してくださったファンの皆さまには、その『過程』も一緒に走っていただけたら」と、宝塚時代の楽曲はもちろん、バラエティ豊かなダンスナンバーを披露する。

公演の一部では、元雪組トップスターのふたり、水夏希(大阪)と望海風斗(東京)をゲストに迎える。「水さんとは研究科(入団後)4年生ぐらいまでしかご一緒していないのですが、私にとって師匠のような方。卒業後も水さんの進化される姿が本当に素敵なので、いろいろなことを感じながら成長していきたい」と久々の共演に期待。

水がかつてステージ上で語っていた、「タカラジェンヌには若さがある。若さには終わりがあるけれど、俳優には終わりがない。その終わりのない俳優の道を一緒に歩きましょう」という言葉に感動したそうで、「芸の道を追求していくお姿を尊敬します!」と、あこがれの思いは尽きない。

望海については、「宝塚の色濃い時代を一緒に過ごさせていただけたという思いがあって。望海さんの主演時に一緒につくった舞台が大好きで、どの作品も思い出深い。望海さんとの舞台でしか感じられない高揚感や集中力、研ぎ澄まされた感覚が忘れられず、ずっと大切にしまっているのですが、その箱を開けてまた楽しい舞台をつくりたいです」と熱く語った。

■週に一度のダンスがリフレッシュに

退団後は観劇へ出かけたり、宝塚時代の整理をしたり、週に一度必ずダンスへ通う日々。「単純に踊るのが楽しいんだなということを感じて、それがリフレッシュになっています」。また改めて自身が宝塚ファンであることも実感。宝塚の専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」を観るなかで、特に「新人公演はチェックしています。ほかの組の新人公演を観る機会はなかなかないので」と明かした。

記者から「特に気になる後輩は?」と問われると、「音楽学校の頃から手紙をくれていた、雪組の華世京というのがおりまして(笑)、彼女はやっぱり頑張ってほしいなと思います」と、彩風の役を新人公演で演じた新進男役の名を挙げる。さらに3月に本拠地でトップお披露目を果たす雪組の朝美絢へも、「すごく気を配り、汲み取ってくれる子。朝美が100%を出す舞台に私は助けられていたので、トップスターに就任してもそのまま変わらずに素敵だと思います」と、温かいエールを送った。

「梅田芸術劇場メインホール」には思い出が多く、「ただいま」という気持ちになると話す彩風

今後は舞台だけではなく映像の世界にも、「機会をいただければ挑戦したい」と前向き。「舞台に立つほうは今まで自分がやってきたことなので、怖さとかいろいろなものがあるのですが、(映像など)やったことがないことには、逆に怖さがないのかもしれないです」。新たなスタート地点に立った彼女は今、半ば初舞台生のような心持ちなのかもしれない。

『彩風咲奈1st Concert「no man‘s land」』は、5月2日~5月4日に「梅田芸術劇場メインホール」、5月10日~5月12日に「東京国際フォーラム ホールC」で上演される。アフタートークショーには彩凪翔(大阪)、愛月ひかる(大阪・東京)、舞羽美海(東京)が出演。チケットは3月29日一般前売り開始。

取材・文・写真/小野寺亜紀

彩風咲奈1st Concert『no man’s land』

期間:2025年5月2日(金)~5月4日(日) 
会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪府大阪市北区茶屋町19−1)

料金:S12500円、A8000円、B5500円

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