レストラン列車「丹後くろまつ号」、一新した春夏メニューを体験

2025.3.23 09:00

レストラン列車「丹後くろまつ号」の2025年春夏コースを体験!

(写真12枚)

「京都丹後鉄道」(京都府宮津市)が運行するグルメ観光列車「丹後くろまつ号」。数々の名列車を生み出した水戸岡鋭治氏デザインの、レトロかつ重厚な車両のなかで、おもに丹波・丹後地方の特産品を使った美食をいただける「走るレストラン」だ。4月1日からメニューが一新され、新しいコースも誕生する。そのなかから「モーニング」と「ランチ」のコースに試乗した。

丹後くろまつ号のコースは3つで、「モーニング」「ランチ」に加えて、4月から新たに「スイーツ」コースが登場。モーニングは、但馬・丹波エリアで人気の「パティスリー&カフェ カタシマ」がひきつづき担当。和風でも洋風でもない、ちょっとトガッた朝食として選ばれたのは、具材たっぷりのトルティーヤがメインのメキシコ風プレートだ。

『モーニングコース』 ~「森の京都」から「海の京都」へ移り変わりを味わう〜(7000円)の「森と海のトルティーヤ」

但馬鶏などの山の幸&丹後のイワシなどの海の幸を使った2種類のトルティーヤは、海のソースと山のソースの2種類で、味変しながら楽しめる。セットのアシェットデセールも、丹波茶のモンブランや琴引の塩を使ったムースなど、やはり海と山の両方の食材を使用。途中の「大江駅」では35分の停車時間がもうけられていて、途中下車して鬼伝説にちなんだ名所の観光や、名産品のショッピングが可能となっている。

『モーニングコース』 ~「森の京都」から「海の京都」へ移り変わりを味わう〜(7000円)の「アシェットデセール」福知山10:08頃発→天橋立11:48頃着 ※約1時間40分

ランチは、丹後が浦島太郎伝説最古の地ということにちなみ「乙姫様が出す竜宮城のごちそう」をイメージしたゴージャスな内容。3つ星ホテル「セントラーレ・ホテル京丹後」のプロデュースで、玉手箱を開けるような前菜からはじまり、京丹後産の黒アワビや、京都のブランド牛「琥珀和牛」などの高級食材を、和洋中のさまざまな料理でいただける。しかもできたての状態に近いものを、コース形式でサーブするという贅沢さだ。

『ランチコース』丹後乙姫御膳 ~浦嶋の海を偲ぶ~(14500円) 天橋立13:05頃発→西舞鶴14:50頃着 ※約1時間45分

さらに京都丹後鉄道の2大撮影スポット「奈具海岸」と「由良川橋梁」は、それぞれデザート直前&直後という、コースが落ち着いたタイミングで停車 or 通過する運行スケジュールに。特に海の上を走るような「由良川橋梁」は、乗客全員が一通り撮影できるぐらいのスローペースで渡ってくれるのがうれしい。またランチコースはお土産として、伊根町の「浦嶋神社」の特別限定御朱印がついてくる。

おだやかな海が広がる奈具海岸では5分ほど停車

アテンダントの尾崎麗奈さんは、「奈具海岸」や「由良川橋梁」以外にも、「これからの季節は、山のあちこちに咲く桜や、新緑の景色がおすすめ。特に四所駅(※ランチ・デザートコースで通過)のしだれ桜は、乗車中でもつい見とれてしまいます」と車窓の見どころを教えてくれ、さらに「食事を楽しみながら、丹波の森から丹後の海へと移り変わる景色と、この地方の文化や歴史を感じていただけたらと思います」とコメント。天橋立・伊根エリアの観光前後に、非日常気分をさらに高める移動手段として、選択肢に入れてみては。

モーニングコースは「森の京都」にふさわしい緑の風景が楽しめる

「丹後くろまつ号」は毎週金土日祝のみ運行。モーニングコースは福知山駅10時8分発→天橋立駅11時48分着で7000円。ランチコースは天橋立駅13時5分→西舞鶴駅14時50分着で1万4500円。スイーツコースは天橋立駅16時5分→西舞鶴駅17時24分着で5500円。

各コース定員20名で、予約は乗車予定日3カ月前の午前10時から、公式サイトで受付開始。今回のコースは9月30日まで提供する予定。

取材・文・写真/吉永美和子

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