「万博広すぎ」問題、高齢者らにやさしい無料の移動手段で解決?

2025.4.11 07:30

東ゲートすぐの場所で「会場内パーソナルモビリティ」を発見(撮影4月9日/大阪・関西万博)

(写真10枚)

開幕目前の『大阪・関西万博』。事前のテストランやメディアデーで一足早く会場を巡った人たちから、「ものすごい広いので体力勝負」「思ったより広い、1日では周りきれない」「歩き〜つかれた〜万博帰り〜」など、会場の広さについての感想がSNSに続々アップされている。それもそのはず、会場の広さは約155ヘクタール、東京ドーム33個分あるのだ。

(撮影4月9日:大阪・関西万博)
「メディアデー」にあわせ、会場内を商売繁盛や家運隆昌を願って、華やかな駕籠の行列が練り歩いた。参加者は2時間歩き続けてかなり体力を消耗したと話す(撮影4月9日/大阪・関西万博)

4月9日開催の「メディアデー」で13時から20時まで歩き回った筆者の歩数は、1万6000歩を超えた。周囲では実際、3万歩近く歩いた人もいたようだ。何を見るか、何をするかで歩数は変わってくるものの、できるだけ疲れ切ってしまわないように、利用できるものは利用したいという人もいるだろう。

万博会場広すぎ問題を解決できる!?(撮影4月9日:大阪・関西万博)
万博会場広すぎ問題を解決できる!?「会場内パーソナルモビリティ」(撮影4月9日/大阪・関西万博)

そこで注目したのは、会場内で各パビリオンをめぐる足の選択肢のひとつ、電動ひとり乗りカート「会場内パーソナルモビリティ」の貸し出し。車輪に「ミャクミャクの目」がデザインされたバイク型の電動カートで、万博会場の東ゲートと西ゲートの2カ所で借りることができる(東西の各ゲート60台ずつ配置)。

東ゲート入ってすぐ右手で「会場内パーソナルモビリティ」をレンタルできる(撮影4月9日/大阪・関西万博)

この一人乗りの電動カート、「e―SNEAKER(スニーカー)」と言い、「ダイハツ工業」(池田市)が開発したもの。幅広い利用者を想定し、取り扱いが容易で、安全性も高めた設計になっている。

東ゲートすぐの場所で「会場内パーソナルモビリティ」にトライ(撮影4月9日:大阪・関西万博)
「ダイハツ工業」が合計150台を万博に提供している(撮影4月9日/大阪・関西万博)

今回会場内では、65歳以上または長距離歩行が困難な人に優先して貸し出され、空きがあれば一般の人も最長4時間借りることができる。事前予約は不要で、無料というから、体力に自信のない人は、現地で空きがあれば申し込んで、1日元気にパビリオンをめぐってみては。

スタッフからしっかりと「会場内パーソナルモビリティ」の説明を受ける。携帯電話で話ながら乗車をしようとした人はガッツリ注意を受けていた。お気を付けください(撮影4月9日/大阪・関西万博)

◆「会場内パーソナルモビリティ」の借り方、走行可能エリアは?

申し込みは当日に「申込書兼同意書」に必要事項を書き、スタッフから操作方法や注意の説明を受けて出発。右側のハンドルを回すと静かに進み、左ハンドルにはブレーキがつく。前方障害物検知機能もあり、荷物が置けるカゴもついている。

東ゲートすぐの場所で「会場内パーソナルモビリティ」にトライ(撮影4月9日:大阪・関西万博)
「会場内パーソナルモビリティ」の利用案内をしっかり確認(撮影4月9日/大阪・関西万博)

とても助かる乗り物だが、実は時速は4キロメートルで、歩くほうが速い。また、会場内で走行可能なエリアは限られる。そのため、入場して最初に遠くのパビリオンまで移動しなくてはいけない場合や、途中4時間は疲労軽減のために利用する、など利用は計画的に。

東ゲートすぐの場所で「会場内パーソナルモビリティ」にトライ(撮影4月9日:大阪・関西万博)
「会場内パーソナルモビリティ」の走行可能エリア(撮影4月9日/大阪・関西万博)

なお、利用条件は18歳以上、身長140センチ以上、体重(荷物込)100キログラム以下(手荷物カゴは3キロまで)。会場内12カ所の指定の駐機場に停める必要があり、駐機場以外には停められない。返却は借りた貸出所へ。雨天は利用不可。

東ゲートすぐの場所で「会場内パーソナルモビリティ」にトライ(撮影4月9日:大阪・関西万博)
「会場内パーソナルモビリティ」で1日一緒に会場をまわると、別れがさみしくなるかも…(撮影4月9日/大阪・関西万博)
「会場内パーソナルモビリティ」で1日一緒に会場をまわると、別れがさみしくなるかも…(撮影4月9日:大阪・関西万博)
夜の万博会場で、「会場内パーソナルモビリティ」を利用して移動する人たち(撮影4月9日/大阪・関西万博)

取材・文・写真/太田浩子

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