万博のパソナ館、iPS心臓など「最先端の医療技術」を分かりやすく

4時間前

「PASONA NATUREVERSE」より、いのちの象徴として「アンモナイト」の螺旋形状がモチーフに。先端部分はアトムが座っている

(写真11枚)

4月13日の開幕し、来場者数100万人を突破した『大阪・関西万博』(会場:大阪市此花区)。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、158カ国・地域と7国際機関が参加。なかでも「PASONA」(本社:東京都港区)が手掛けるパビリオンには、SF漫画『鉄腕アトム』の主人公である少年ロボット・アトムなどが登場し、子どもも楽しみながら未来の医療などについて知ることができる。

■ 開幕半月で手応え「海外の方にも楽しんでいただいている」

「PASONA NATUREVERSE」より、入り口にはアトム、博士、ブラックジャックがお出迎え

「いのち、ありがとう」をテーマにした同パビリオン。「地球のなかに生きる生命体として、我々お互いが尊重しあい、ありがとうという気持ちをもって関わり合える社会というものが、我々がこのパビリオンを伝えていきたいことなんです」と担当者。

開幕して約半月経つが、手応えについては「展示物は医療系のものが多いのですが、わかりやすさも大事ですので、ネオアトムにナビゲータになってもらったりと、子供目線でも楽しめるようにしております。先日も小学生の団体が来て頂いたり、老若男女、海外の方にも楽しんでいただけています」とコメント。

館内を案内してくれるのは、「アトム」ならぬ、今回の新キャラクター「ネオアトム」。「ネオアトム」が誕生秘話は館内の大型モニターで視聴可能で、1972年に手塚治虫氏によって描かれたアトム最終回後の物語「アトム還る」をベースにしたオリジナルストーリーとなっている。

オリジナルショートムービー「ネオアトム誕生」より

────AIの誤作動により人々が暮らすコロニーが太陽に向かいはじめ、それを食い止めるために立ち向かうアトム。人々を守ることに成功するが、アトム自身は爆発の衝撃に耐えられなかった。やがて時が経ち、ブラックジャックに助けられたアトムが目覚めたのは未来の地球「NATUREVERSE(ネイチャーバース)」だった────

この「ネイチャーバース」は、今回のために作られた造語(ネイチャー+ユニバース)。ここからパビリオン内、ネイチャーバースを、ネオアトムとともに巡っていく。

■iPS心臓、未来のベッド…最新デバイス続々

iPS心臓。実際に動いている様子が見られる

パビリオン中盤では、メインの展示の一つとして「iPS心臓」がお目見え。すでに実用化されているiPS心筋シートの技術を活用して作られた心臓は、直径約3.5cmととても小さいが、スマホを構える客も多く、注目度が高かった。

小さなiPS心臓を一目見ようと人だかりが

培養液のなかでトクトクと実際に拍動している様子を見ることができ、実際に生きているかのような不思議な感覚に。将来はこの技術で、より多くの人の命が救えるようになると思うと素直に感動できる。

そのほか、日常により身近な部分では、未来では当たり前になっているかもしれない「睡眠」に関するテクノロジー「コンセプトベッド」を展示。

「コンセプトベッド」より、特徴的なデザイン
「コンセプトベッド」より、データはモニターで見ることができるようになるのだそう

同ベッドにはセンサーが付いており、一人ひとりの身体の状態を測定することで、その日のコンディションに合わせて最適な睡眠がとれる環境を整えてくれるというもの。温度や照明が調整されるだけなく、香りや音までも調整され、最高の睡眠がとれる環境になるのだとか。実際に横たわってセンターで身体の状態をチェックし、自身の眠りを実際に測定する擬似体験も可能だ。

パビリオンの序盤は、大きな「生命進化の樹」がお出迎え
大型の箱がいくつも動く、映像作品が終盤に

「パソナグループパビリオン PASONA NATUREVERSE」、入場には事前予約が必要。西ゲートからほど近い場所に位置している。同パビリオンは万博終了後、解体し船で運び、淡路島へと移る予定だ。

ショップには同パビリオン限定のアトムグッズなどが多数販売

取材・文・写真/野村真帆

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